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業界の魅力 広く発信/災害対応の体制整備が重要/新任開建部長リレーインタビュー⑤帯広 竹内 正信氏

2019/06/21付 連載・特集
竹内 正信氏画像

たけうち・まさのぶ

 1989年3月北大卒。2013年帯建次長、14年札建次長、15年開発局都市住宅課長、17年開発局開発調整課長を経て、4月1日付で現職。
 1966年5月24日生まれ、53歳。小樽市出身。

―管内の印象と新任の抱負について

 十勝での勤務は5年ぶり2度目となるが、当地は元気があり、自主自立の気風を強く感じるとともに地域として一体感があると思う。
 十勝の地は農業、酪農、畜産および観光などでポテンシャルが高い地域であり、それらの発展を支えるためのインフラ整備を着実に進めていきたい。
 また、近年頻発する自然災害に対して迅速・的確に対応できる体制を整えることも重要だと考えている。

―本年度の主要事業について

 治水事業では、2016年8月の台風被害により策定された、ハード・ソフトが一体となった「北海道緊急治水対策プロジェクト」に基づいて、再度災害防止のため、河道掘削工事を緊急的・集中的に進めるほか、18年7月豪雨等に鑑み実施された重要インフラの緊急点検等の結果を踏まえ、堤防の強化策、樹木伐採や掘削を進める。また、土砂災害防止に向けて戸蔦別川での砂防えん堤の整備を引き続き行う。
 さらに、札内川特有の河川環境や景観を保全するため、礫河原再生に向けた取組を推進する。
 道路事業では、高規格幹線道路のネットワーク構築のため、帯広・広尾自動車道の忠類大樹~豊似間および十勝オホーツク自動車道の陸別小利別~陸別間の早期開通に向けた整備を展開していく。
 また、重要インフラの緊急点検結果を踏まえ、「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」を集中的に取り組む。
 そのほか、「生産空間」の維持・発展のために道の駅「コスモール大樹」を拠点とした自動運転サービス実証実験を17年度から行っており、本年度は長期間(1~2ヵ月程度)の実験を実施し、社会実装に向けた取組を推進する。
 農業農村整備事業では、国土強靱化対策として国営かんがい排水事業を上士幌北地区ほか3地区で、国営施設応急対策事業を札内川地区で行い、農業水利施設を保全・更新することにより、安定した農業生産力の確保を図る。
 さらに、新川2期地区と十勝川左岸2期地区において、農業生産性の向上や農業経営の安定を図るため、事業実施に向けた調査計画を進めることとしている。

―建設業界への要望・期待など

 災害時の初期対応や、その後の復旧に尽力されるなど、十勝の強靱化にとって欠かせない存在であると認識している。
 一方、建設業界も人手不足といった課題に直面しているため、従業員の休日の確保や年間を通じた業務量の平準化など、業界全体の魅力を高め、より多くの人に興味をもっていただく必要があるのではないか。当部としても建設業界の魅力やクリエイティブなところを発信していきたい。

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