トップページ > 連載・特集一覧 > 連載・特集詳細

潜在力発揮に向けた整備展開/建設業は地域に不可欠な存在/新任開建部長リレーインタビュー <旭川> 樺澤 孝人 氏

2017/08/23付 連載・特集
樺澤 孝人 氏 画像
かばさわ・たかと
 平成25年国交省北海道局水政課企画官、26年国交省北海道局企画調整官、27年開発局開発監理部開発調整課長。
 昭和39年9月6日生まれ、52歳。美唄市出身。

―管内の印象について

 24年ぶりの旭川開建勤務。当時と比べるとインフラ整備が進んだように見えるが、一方で24年経ってもまだまだ整備途上であるとも認識している。
 大雪・十勝連峰の山々、石狩川・天塩川の2大大河の流れ、深い森林と豊かに広がる農地など、美しく豊かな自然に恵まれ、道内第2の都市を擁する管内は、そのポテンシャルをもっと生かして発展し続けることができるとあらためて確信した。

―就任の抱負

 昨年3月に閣議決定された、8期目となる新たな北海道総合開発計画の推進に、開発建設部を挙げて取り組んでいきたい。管内は農林業や観光など期待される役割が大きい地域。地理的にも北海道の中心であり、道内の各地域間の連携の要となっている。この地において総合開発計画を推進することで、北海道はもとより日本全体に貢献できるよう努めたい。

―本年度の主な事業

 29年度の予算は、治水事業費127億円、道路事業費233億円、農業農村整備事業費90億円など総額約450億円となっている。
 治水事業では、天塩川水系サンル川に建設中のサンルダムの本体工事を推進する。石狩川上流および天塩川上流では、治水安全度の向上や安全・安心な町づくりの推進に努めるほか、昨年の台風被害を踏まえた北海道緊急治水対策プロジェクトの推進を図る。砂防事業では、十勝岳火山泥流対策および層雲峡小学校の沢における遊砂地などの整備を継続する。
 道路事業では、道縦貫道士別剣淵~名寄間、国道40号音威子府バイパス、地域高規格道路旭川十勝道路など、広域交通ネットワークの構築を引き続き推進する。また、28年度の大雨で被災した道路の災害復旧および冬期交通の信頼性向上や交通安全対策についても進める。
 農業農村整備事業では、管内12地区で事業を推進する。北野地区など6地区で担い手への農地集積・集約化や生産コストの削減等を図る農地整備を進め、当麻永山用水地区など5地区で農業水利施設の適時適切な保全・更新を図る整備を進める。また、とうま地区1地区で農業用施設に対する災害の未然防止や機能回復を図る整備を進める。

―建設業界へのメッセージ

 昨年8月の災害に際しては、点検・パトロールから応急復旧、その後の本格復旧まで、昼夜を問わず対応していただいた。建設業は、インフラの整備・維持管理、災害対応など国民の命と暮らしの守り手として、地域に欠かせない存在とあらためて認識した。さらには、地域の経済、雇用を支え、地域の発展に大きな役割を果たしている。
 生産年齢人口が減少する中でもその役割を担い続けるためには、生産性の向上と、将来の担い手確保、そのための働き方改革が重要となる。官民がしっかり連携していきたい。

その他の連載・特集 一覧

国際観光地化へ地域と一体/5号倶知安余市道路の早期完成目指す/新任開建部長リレーインタビュー <小樽> 柳原 優登 氏

2017-08-22付 連載・特集

―新任の印象と抱負 初の後志管内勤務。土地勘も何も分からず不安といえば不安だが、自宅のある胆振(室蘭)と隣人という視点で先入観なく客観的に見られるのかなと思っている。 倶知安ニセコ地区の国際観光地としての可能性にはリアリティがある。多くの課...
柳原 優登 氏画像

世界水準の価値創造空間形成へ/交通アクセス強化など展開/新任開建部長リレーインタビュー <札幌> 宮島 滋近 氏

2017-08-21付 連載・特集

 昨年3月に閣議決定した第8期北海道総合開発計画は2年目を迎えた。計画に基づき、農林水産業・観光等を担う生産空間を支え、農林水産業・食関連産業の競争力・付加価値向上、世界水準の魅力ある観光地づくりに向けた各種の基盤整備が進められている。一方...
宮島 滋近 氏画像

復旧本格化へ円滑な執行を/担い手対策 業界の体質強化 一層支援/道建設部・渡邊直樹部長が就任会見

2017-05-18付 連載・特集

 道建設部の渡邊直樹部長は、道建設記者会との会見を行い、就任に当たっての抱負などを語った。昨年8月の大雨災害等からの本格的な復旧が始まる本年度、「1日も早い復旧へ、可能な限り早期の発注を目指す」考えを示し、「発注ロットの大型化や柔軟な工期設...
わたなべ・なおき氏画像