仮称・甘水ダム２７０億／建設部６地区、農政部２５地区／道の大規模等事前評価対象地区

　道の本年度第６回公共事業評価専門委員会が、札幌市内の北海道第二水産ビルで開かれた。２０２２年度の国費予算要望に向けて、大規模等事前評価の対象地区をリストアップ。計４２地区で、建設部所管分は、総事業費に２７０億円を見込む仮称・甘水ダム（旭川市）など６地区、農政部所管分は畑地帯担い手支援型片無去地区（厚岸町）など２５地区、水産林務部所管分は津軽海峡地区（松前町ほか）など１１地区が対象となった。

　委員会は、過年度評価対象地区の事業完了報告を承認したほか、再評価地区における費用対効果の参考算出結果などを審議。事業継続の妥当性や、実施による成果を確認した。
　２２年度の新規事業化を目指す大規模等事前評価の対象地区は、計４２地区。部局ごとの内訳は、建設部６地区、農政部２５地区、水産林務部１１地区となっている。
　建設部所管の仮称・甘水ダムでは、ダム本体新設のほか、延長３キロメートルの付替道路の建設などを計画。総事業費に２７０億円を試算し、３６年度の完成を目指す。
　仮称・新佐幌ダム（新得町）においては、ダム本体の再開発などを要望。総事業費として１４０億円を見込んでおり、３２年度の完成を予定している。
　農政部所管の畑地帯担い手支援型片無去地区では、営農用水施設を整備する方針。総事業費に４６億円を試算しており、３０年度完成の事業スケジュールを描く。
　水産産林務部所管の津軽海峡地区においては、３５万１８００立方メートルに及ぶ魚礁の製作・設置等を行う。総事業費として１４５億７２００万円を試算しており、３１年度の完成を計画している。
　対象地区のうち、仮称・甘水ダムと津軽海峡地区、農政部所管の水利整備型新田地区（士幌町）は、委員全員で評価する。現地調査などを経て、５月中旬に開催する２１年度第１回公共事業評価専門委員会で事前評価地区を審議する。