中建審が総会開催 入札契約適正化指針の改正案を審議

　国交省は２７日、東京都内で中央建設業審議会の総会を開いた。建設産業戦略会議が６月に取りまとめた「建設産業の再生と発展のための方策２０１１」を踏まえ、入札契約適正化指針の改正案を審議。地域維持型契約方式の導入や段階審査による落札者決定方式の活用、ダンピング対策の強化などを盛り込んだ。 　地域維持型契約方式では災害対応や除雪、インフラの維持管理といった「地域維持事業」の担い手を確保するため、一括契約や複数年契約といった包括発注や仮称・地域維持型ＪＶを導入。地域維持型ＪＶは、地域維持事業の実施を目的に継続的に結成するもので、経常ＪＶや個別企業との同時登録を可能とする。 　段階審査による落札者決定方式の活用は受発注者双方の負担軽減が目的。地域要件に関しては、各発注者が運用方針を作成した上で、適切に設定していくこととした。予定価格については、設計金額からの歩切りを行わないこととする。 　透明性の確保、不正行為の排除に向けては、予定価格や調査基準価格、最低制限価格の公表を契約締結後とするほか、入札関係職員への不当な働きかけがあった場合の「記録・報告・公表の仕組み」を導入する。 　適正な施工の確保に向けては、調査基準価格の見直しや価格による失格基準の導入といったダンピング対策を強化。契約における受発注者間の対等性の確保も盛り込んだ。