２５年度適用を視野に／試行工事 道北・道東６振興局各１件／草地整備の施工管理省力化を検討 － 道農政部

　道農政部は、草地整備における施工管理省力化に向けた検討を進めている。本年度は試行工事を道北・道東の６振興局で各１件実施。従来、全ほ場で行っていた起伏頻度調査や牧草生育調査をそれぞれ１０ヘクタールに１ヵ所へと低減する一方、ほ場ごとに撮影する全景写真の確認をもって、作業時間の縮減を図りながら工事全体の評価が可能か検証中だ。試行結果を検証し、有用性が認められれば、２０２５年度からの適用を視野に入れている。
　建設業においては、時間外労働の上限規制のもと、働き方改革に対応する観点からも現場における業務の効率化・省力化が求められている。
　同部では、所管する農業農村整備事業において施工管理の省力化に向けた取組を検討。草地整備では本年度、不陸均しの起伏頻度調査や牧草生育調査に関し、従前の確認目的や意義を損なわずに現場作業の省力化が可能かを検証している。
　具体的には、これまで時間を要していた直接測定による数値確認の頻度を低減。両調査とも１０ヘクタールに１ヵ所とし、調査を行わないほ場については全景写真を撮影することで補完する。
　試行工事として、留萌、宗谷、オホーツク、十勝、釧路、根室の６振興局で各１件を実施。現場からは「確認個所が半分程度に低減した」と作業時間の削減を実感する声も寄せられている。現在は受注者に対しどの程度の縮減効果があったかを調査しており、年内に結果を取りまとめる予定となっている。