開発局 積雪寒冷地における舗装技術検討委

　開発局は２７日、積雪寒冷地における舗装技術検討委員会（委員長・笠原篤道工大名誉教授）の第２回会合を開いた。昨年度実施した冬期の中温化アスファルト混合物試験施工結果について、ＣＯ２排出量の削減効果が全現場で確認されたほか、交通開放時間についても一定の効果を確認。通常混合物と同等の締固め度が確保されていることも明らかになった。本年度は、７開建８現場で夏期の試験施工を実施。冬期の試験施工結果と比較し、不足するデータや問題点を明らかにした上で、本年度の冬期試験施工個所を抽出することとした。 　昨年度は、冬期に６開建６現場で試験施工。全現場でＣＯ２排出量の削減効果が確認されたが、削減量にはバラツキがみられた。気象条件やプラント型式によって、中温化混合物の温度を３０度低減できない場合があることも分かった。委員からは、骨材の含水比の影響を指摘する意見があった。 　締固め度は、通常混合物と同程度を確保。今後、敷均し温度の規格値を設定するため、夏期と寒冷期のデータを蓄積していくとともに、敷均し温度、初期転圧温度と締固め度について現地調査を進め、データを蓄積する。 　高規格道路等の舗装構成についても、課題を抽出。ほぼ全路線で採用されている排水性舗装について、維持管理費や日常の路面管理費用に負担が生じている現況を踏まえ、（１）雨天時の安全な高速走行性能を有し、目詰まりなどの経年による性能低下が少ない（２）冬期の除雪をはじめ、路面管理に対する影響を受けにくい（３）維持管理コストの縮減が可能となる十分な耐久性能を有する―といった特長を持つ舗装構成を検討していくことを確認した。