積極的な利用呼びかけ／時間・コスト削減など利点強調／開発局 電子契約システム

　開発局は、２０２３年度補正予算に基づく工事・業務の発注が間もなく本格化する中、電子契約システムのさらなる積極的な利用を呼びかけている。電子契約システムは契約から請求までの一連の業務を電子的に行うもので、印紙税が不要となるほか、書類提出に係る時間・コスト削減など受発注者双方に大きなメリットがある。電子署名に必要なＩＣカードは電子入札に使用しているものと同一のため、システムをインストールし利用者登録するだけですぐに使うことが可能。工事管理課では「現状の利用率約９０％から少しでも１００％に近づけられたら」としている。
　電子契約システムは、契約手続きの負担軽減を図ることを目的に関連書類の授受を専用のシステムを通じて実施するもの。開発局は、国土交通省の方針を踏まえ、１８年度から試行を開始。２１年２月からは全工事・業務を対象に拡大した。
　２３年度４月１日から９月３０日までの利用状況をみると、契約総件数２８９５件に対し、電子契約件数は２６０３件。利用率は既に８９.９％に達している。
　こうした中、今後は、２３年度補正予算等に基づく工事・業務の発注が間もなく本格化する。過日公表した１２月以降における発注見通しでは、工事４５９件、業務１７７件の計６３６件を掲載しており、当初ゼロ国分なども含め切れ目ない執行が見込まれている。
　電子契約は、紙契約書が不要になることによる書類等の保管コスト削減、印紙税が不要、交通費・輸送費の軽減、書類提出に係る時間・コスト削減など多くのメリットがあり、開発局では積極的な利用を呼びかけている。