６事業の継続「妥当」／石狩川改修 残工事費３０４７億／開発局 第２回事業審議委

　開発局は７日、札幌第１合同庁舎で２０２３年度第２回事業審議委員会を開催した。石狩川直轄河川改修など河川４事業、水産基盤整備２事業の計６事業に関する再評価原案準備書を審議。事業の必要性・重要性に変化はなく、費用対効果等の投資効果も確認されていることから、いずれも事業継続を「妥当」と結論付けた。２４年度以降残事業費をみると、石狩川直轄河川改修は４５０１億６５００万円。うち残工事費には３０４７億１９００万円を試算している。

　会合では、石狩川直轄河川改修、石狩川直轄河川改修（北村遊水地）、石狩川総合水系環境整備、十勝川総合水系環境整備、落石地区直轄特定漁港漁場整備、歯舞地区直轄特定漁港漁場整備の計６事業を審議した。
　石狩川直轄河川改修は、治水安全度の一層の向上を目的として、今後必要となる事業費を追加・精査。千歳川の盛土材料変更で約３８５億円増、美唄川の粘り強い堤防整備の追加で約１９億円増、北村遊水地の補償費等の追加で約５５７億円増、辺別川高速流対策の追加で約１６５億円増、忠別川河岸安定化対策の追加で約１２４億円増などとし、全体事業費は約２３０３億円増の約１兆１３４３億円に見直した。３６年度とする完了予定年度に変更はない。
　北村遊水地については、単独での採択を受けていたことから石狩川直轄河川改修と別途審議。堤防盛土材料の変更で約１８７億円増、地盤改良の追加で約１３０億円増、用水路の補償追加で約１２８億円増などに伴い、全体事業費は約７０２億円増の約１４０２億円に変更した。完了予定年度は、地内居住者の移転に先立つ移転先の確保等に時間を要したため、２６年度から３０年度に改める。
　石狩川総合水系環境整備、十勝川総合水系環境整備の全体事業費はそれぞれ２９億円、１０８億円に変更。完了予定年度は３３年度、５３年度とした。引き続き自治体などと連携したかわまちづくりや自然再生などを進めていく。
　落石地区直轄特定漁港漁場整備は、サンマ棒受網漁船に対応した準備・休憩岸壁の確保、海岸擁壁・護岸撤去に伴う漁港拡張部の港形の見直しなどによって、全体事業費は６０億１０００万円増の約１６７億７０００万円に。完了予定年度も５年延伸し３０年度とした。
　歯舞地区直轄特定漁港漁場整備は、刺網専業船の大型化に対応した準備・休憩岸壁の確保、現場条件等の変更に伴う構造見直しなどで全体事業費は３１億８０００万円増の約１１０億９０００万円に変更。完了予定年度は３０年度で、３年延伸している。