ウェブセミナー検討／受・発注者の２部門で開催予定／道建設部 設計変更重視型周知で

　道建設部は、設計変更重視型発注方式の実施要領をあらためて周知するため、受発注者を対象としたウェブセミナーの開催を検討している。制度への理解深化を図り、設計変更に係る業務の円滑な執行に結び付けることが目的。現在のところ、受注者と発注者の部門に分けての開催を予定しており、今後は日程などの詳細を詰めていくこととしている。

　設計変更重視型発注方式は、受発注者双方の事務負担の軽減を図り、適切な設計変更を行うことを目的として２０２３年度に試行を開始。予定価格５００万円以上の工事案件を対象としており、維持除雪に係る単価契約のほか、議会承認を要する５億円以上の工事、鋼橋上部（工場製作）、電気、機械器具、塗装の工事は除外している。
　取組初年度は、１０建管の発注工事の約半数に当たる９２６件で試行。主な工種をみると、一般土木で７２７件、舗装で１６４件に適用している。
　試行を受けて、道建設部はことし６月にアンケート調査を実施。発注者の回答を追うと、設計変更重視型発注方式の発注本数の割合は５０％に上った。
　受注者からは１４６件の回答が集まり「良い取組だと思う」は８８％と高い数値に。複数選択を含めて集計した具体的に良かった点は「適切な現場条件や数量による積算に反映された」が２５％に当たる７２件で最も多かった。
　一方、地方建設業協会との意見交換会の席上などでは、受発注者共に制度への一層の理解深化を望む声が上がっており、道建設部は対応策としてウェブセミナーの開催を検討。２５年度から始まる３年目の試行に向けて、実施要領の周知徹底を図りたい考えだ。

　現時点では、受注者と発注者の部門に分けての開催を想定。時期は未定だが、日程などの詳細が固まり次第、全道に告知する意向を示している。