求められる予算措置／自治体の負担軽減も含めて／公共土木施設の安全確保へ～急速に進む〝高齢化〟

　２日に発生した中央道笹子トンネル内の天井板落下事故は、国民に大きな衝撃を与えた。高度成長期に一斉に整備された公共土木施設の“高齢化”が進むが、対策には莫大な費用が必要。安全・安心を確保しつつ、合理的・効果的な維持管理方法によるコスト縮減や平準化を図っていくことが重要な課題となっている。本道も例外ではないことから、道では総合的なマネジメントシステムの構築を目的とし、有識者による公共土木施設長寿命化検討委員会を１６年度に設置。２２年度には橋梁長寿命化計画を策定し、予防保全に努めているほか、現在、樋門等の年度内の計画策定に向け作業を進めている。一方で、公共事業予算は減少の一途。道をはじめとする各自治体も厳しい財政状況にあり、限られた予算の中での対応には限界があるのも事実。国民の安全・安心の確保に向けては、自治体の負担軽減も含めた、所要の予算措置が求められている。