道建設部２２年度下請状況等調査結果／建管発注分の指導減少／法定保険未加入が１７件で最多

　道建設部は、２２年度建設工事下請状況等調査の実施結果を公表した。建管発注工事では、施工中の１４２件を対象に実施。主な指導事項では、下請負人の法定保険未加入が１７件、下請業者への指導について１次下請への改善事項があったものが５件など。一方、建築局発注工事は、３７件が調査対象。契約書の条項が建設業法の規定を満たしていないものが１３件、契約書が建設工事下請契約約款またはこれに準拠したものを使用していなかったのが８件などとなった。前回から新たに追加した調査項目では、労務単価が「公共工事設計労務単価」と比較して１０％以上の乖離（かいり）があったものが建管発注工事で１３件、建築局発注工事で８件該当した。 　下請状況等調査は、発注者が元請負人と下請負人との契約状況等や施工体制について調査・指導を行うもの。最低制限価格の引き上げに伴い、その実効性を高める取組の一環として、２１年度調査から方法等を改正した。従来は工事完成後の調査票による事前調査を中心としていたが、施工中の工事を対象に直接、元請負人と下請負人に面接調査する方法に変更。「労務単価の設定状況」「雇入通知書の交付の有無」の２項目を調査項目として追加した。 　建管発注工事の調査結果をみると、対象は前年度から２件少ない１４２件で、うち重点監督対象工事は３件。面接は元請負人１４２社のほか、１次下請負人２２６社、２次下請負人８社に実施した。 　指導・要請を行ったのは計３６件で、４件減。下請負人の法定保険未加入が１７件と最も多く、次いで下請業者への指導に関し、１次下請への改善事項があったものが５件となっている。労務単価では、公共工事設計労務単価から１０％以上の乖離があったものが１３件発生し、前年度から１１件増加した。 　一方、建築局発注工事の調査対象は３７件で、８件増。うち重点監督対象は３件だった。面接は、元請負人が３７社、下請負人が３４社に対して実施した。 　指導・要請を行ったのは１２件増の４１件。契約書の条項が建設業法第十九条１項各号の規定を満たしていないものが１３件、契約書が下請契約約款またはこれに準拠したものを使用していなかった工事が８件などとなっている。 　追加項目における要請事項では、労務単価と１０％以上乖離しているものが８件にのぼった。