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災害時の冗長性確保を/喫緊の課題解決へ官民連携推進/新任開建部長リレーインタビュー ②函館 樺澤 孝人氏

2019/06/18付 連載・特集
樺澤 孝人氏画像

 かばさわ・たかと

 1989年北大院修。2010年函館開建次長、13年国交省道局水政課企画官、14年国交省道局企画調整官、15年開発局開発調整課長、17年旭川開建部長を経て、ことし4月現職。
 1964年9月6日生まれ、54歳。美唄市出身。

―管内の印象と新任の抱負について

 約6年ぶりに函館に戻り、早速、2市16町を訪ねた。管内は農水産業が盛んで、観光資源にも恵まれ、北海道の戦略的産業である「食」と「観光」を担う「生産空間」そのものであり、北海道の縮図であると感じている。
 4月は函館港の若松クルーズ船岸壁に待望の第1船が初着岸し、さらに北海道初となるクイーン・エリザベスが港町ふ頭に寄港するなど、函館港へのクルーズ船寄港は前年度の27隻から51隻へと倍増予定で、大きな経済効果が期待されている。
 一方で全国的に災害の頻度は増しており、「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」に基づき、防災・減災に向けた取組を促進し、強靱で持続可能なインフラ整備を進め、災害時の緊急輸送にも寄与する広域交通ネットワークを整備することで、農水産品の物流効率化、広域周遊型観光の促進、災害時のリダンダンシー(冗長性)の確保を図りたい。

―本年度の主要事業について

 日本一の清流である後志利別川において、水災害のない地域づくりを目指し、ハード・ソフト一体的に洪水対策を進める。
 函館新外環状道路は来年度の完成に向け、陣川橋上部等の整備を進める。北海道縦貫自動車道七飯~大沼は、オオヌマトンネル避難坑、函館江差自動車道茂辺地木古内道路はポンクレ川橋の上部等を整備する。さらには「上ノ国町環状交差点(ラウンドアバウト)」をはじめとした交通安全対策を推進する。
 港湾事業では、昨年10月に暫定供用し、4万トン級クルーズ船の受け入れを可能とした函館港若松地区クルーズ船岸壁を、さらに大型の11万トン級クルーズ船入港に向けた岸壁の延伸や水深を10メートルまで掘り下げる浚渫に着手するほか、地方港湾5港の物揚場、防波堤等の整備を進める。
 空港事業では、函館空港の老朽化した着陸帯の改良、オーバーラン等を起こした場合の損傷を軽減させる滑走路端安全区域(RESA)の整備を進め、ゲートウェイ機能の強化を図る。
 農業関係では今金南地区および今金北地区において、ほ場の大区画化や暗渠排水による排水改良等を整備し、農産物の生産性向上と優良農地の確保を図る。
 水産関係では管内7漁港において、水産物のさらなる品質や付加価値の向上を目指した衛生管理や安定供給のための基盤強化対策等を進める。

―建設業界への期待・要望など

 建設業は、人々の暮らしと安全・安心、地域経済の基盤となるインフラの整備と管理を担っていただいている地域の守り手である。災害が頻発・激甚化する中で、今後もますます大きくなるその役割への期待に応えていただくために、働き方改革と担い手の確保が最重要かつ喫緊の課題であり、これまで以上に官民がしっかり連携して対応していきたい。

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