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道内建設業 高い健全性/12項目過去5年で最高値/北保証 21年度財務比率調査

2022/11/15付 DOTSU-NET NEWS
 北海道建設業信用保証(株)(吉田義一社長 ※吉は土に口)は、2021年度道内建設業の財務比率をまとめた。売上高総利益率は22.4%、売上高営業利益率は3.3%となり、前年度と比べて共に微増。総資本経常利益率が5.9%と微減となったものの、負債回転率は4.7回と微増、自己資本比率は53.0%と増加傾向にあり、高い健全性を示した。同社の下出育生常務は「長引くコロナ下にあっても、道内建設業では安定的な経営がなされているものとみられる」と総括している。

 調査は、道内に本店を有する建設企業で、ことし9月末までに同社が決算書の提出を受けた2585社(前年度比80社減)が対象。内訳は土木983社、建築497社、電気464社、管393社、土木・建築248社となっている。
 21年度は、収益性や活動性、健全性、生産性をみる22の比率項目のうち12項目で過去5年間における最高値を示すとともに、とりわけ健全性に係る9項目のうち固定負債比率を除く8項目で最高値をたたき出している。
 代表的な5つの比率項目をみると、売上高総利益率は0.1ポイント上昇し22.4%に。業種別では土木・建築と建築が上昇し、電気が最も高く29.3%、土木・建築が最も低く16.5%。売上高別では「1億円未満」「1億円以上5億円未満」「5億円以上10億円未満」「30億円以上」が上昇し「1億円未満」が最も高く29.2%、「30億円以上」が最も低く13.0%となった。
 売上高営業利益率は0.2ポイント上昇し3.3%に。土木・建築、建築、管が上昇し、電気が最も高く4.4%、建築が最も低く1.7%。「1億円未満」「1億円以上5億円未満」「10億円以上30億円未満」「30億円以上」が上昇し「10億円以上30億円未満」が最も高く5.7%、「1億円未満」が最も低くマイナス0.3%となった。
 総資本経常利益率は0.6ポイント下降し5.9%に。全業種が下降した中、管が最も高く7.1%、建築が最も低く4.0%。「1億円未満」「1億円以上5億円未満」「5億円以上10億円未満」「10億円以上30億円未満」が下降し「10億円以上30億円未満」が最も高く8.4%、「1億円未満」が最も低く2.3%となった。
 負債回転率は0.3回上昇し4.7回に。土木、建築、電気、管が上昇し、建築が最も高く4.9回、管が最も低く4.3回。「1億円未満」「1億円以上5億円未満」「5億円以上10億円未満」「10億円以上30億円未満」が上昇し「10億円以上30億円未満」が最も高く5.0回、「30億円以上」が最も低く3.5回となった。
 自己資本比率は1.4ポイント上昇し53.0%に。全業種が上昇した中、電気が最も高く60.2%、建築が最も低く45.8%。「1億円未満」「1億円以上5億円未満」「5億円以上10億円未満」「10億円以上30億円未満」が上昇し「10億円以上30億円未満」が最も高く60.1%、「1億円未満」が最も低く45.2%となった。
 このほか、売上高営業利益率、総資本経常利益率、負債回転率、自己資本比率の4指標でみる地域別平均財務比率は前年度同様、地域差が出た。東高西低および南低北高を維持しているとした。
 調査結果の詳細は同社ホームページで公開している。

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