今後の展開へ方策議論／国交省 土砂運搬などで効率化／ｉ―Ｃｏｎ推進コンソーシアム

　国土交通省は８日、東京都内でｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎ推進コンソーシアム第９回企画委員会を開催した。ｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎのさらなる展開に向けた方策について議論。直轄土木工種のうち土工や舗装、コンクリート等は規格の標準化も含め一定の取組が進んでいる状況を確認し、今後は土砂運搬など新たなターゲットにも着目し効率化を図っていく方向性を共有した。
　国交省は、建設現場の生産性向上を目指し、２０１６年度からｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎを推進。２０年度からは、データとデジタル技術を活用して社会資本や公共サービスを変革するインフラ分野のＤＸの普及促進に努めている。
　今回の会合では、最初に前回の委員会における主な意見と対応状況を確認。取り巻く社会情勢を踏まえ、コンソーシアムの名称を「ｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎ・インフラＤＸ推進コンソーシアム」に改めることや、３次元モデル等の大容量データを円滑に利用できる高速ネットワーク環境の構築に向けた整備状況を示した。
　続いて、ｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎのさらなる展開に向けた方策について議論。直轄土木工種のうち土工や舗装、コンクリート等は規格の標準化も含め一定の取組が進んでいる状況を確認するとともに、今後は土砂運搬など新たなターゲットにも着目し効率化を図っていく方向性を共有した。
　直轄ＩＣＴ活用工事での作業時間短縮効果による「生産性向上比率」も提示。ＩＣＴ活用工事が導入されていない１５年度と比較し、２２年度時点で約２１％の向上が図られている結果が示された。
　これらの報告等をもとに、建設現場にデジタル技術をさらに活用していく上での留意点、少子化の時代において持続可能な建設業の環境整備に向けｉ―Ｃｏｎｓｔｒｕｃｔｉｏｎではどのような目標設定をすべきか、省人化やリモート・オフィス化のために既存技術よりも高価な技術を導入していくことの考え方について意見を交わした。