１０月２日岩見沢で実施／自動草刈機２台を協調運転／開発局 スマートグラス実証実験

　開発局は、堤防除草の生産性向上を目指すＳＭＡＲＴ―Ｇｒａｓｓの実証試験に取り組んでいる。本年度は、１０月２日に岩見沢市内で自動化した草刈り機２台を協調運転させる実証試験および第１回ワーキンググループ（ＷＧ）を実施予定。実証試験に関しては石狩川たっぷ大橋下流左岸堤防で行うこととしており、ＷＧアドバイザーから視察をもとに機械の挙動等に対する助言をもらう。
　本道は、全国よりも１０年先行して人口減少や高齢化が進行し建設業就業者の不足も懸念される一方、除草作業に多大な労力と費用を要している状況。激甚化・多様化する災害に対し、堤防などインフラ機能の健全な維持が重要となる中で、より効率的な作業が求められている。
　このため開発局は、北海道大学や寒地土木研究所と連携し除草自動化に向けたＳＭＡＲＴ―Ｇｒａｓｓ検討ワーキンググループを設置。道内の１級河川１３水系における管理延長は約１８５０キロメートル、堤防の除草面積は１万ヘクタールを超えることからも、ＩＣＴ（情報通信技術）を活用した生産性向上を図っていくこととしている。
　前年度は、大型遠隔操縦草刈り機を用いたフィールドでの実証試験を初めて実施。３種類の走行パターンを検証し、直進性や旋回の精度、作業速度の可変、出来形計測の精度、非常停止および緊急停止機能を視察した。
　本年度は、河川堤防において、自動化した草刈機２台を協調運転させる実証試験を予定。終了後は、北村地区河川水防センターで第１回ＷＧを開催し、社会実装に向けて意見を交わす。