札幌本会議 過去最多７５０人程度／開催企画案に関する議論も／全球エネルギー水循環ＰＪ会議

　第９回全球エネルギー水循環プロジェクト国際会議の第２回札幌実行委員会（委員長・山田朋人北大大学院工学研究院教授）が１１日、札幌市内の北海道河川財団で開かれた。同会議は日本および札幌で初開催となるもので、会合では本会議に向けた準備状況を情報共有。現時点の参加者は約７５０人と、過去最多となる見通しを示した。日本における気候変動に関する研究と政策が連動した取組について発信、議論、意見交換する場としてのステークホルダーセッションへの参加機関の調整状況等の開催企画案に関する議論も行った。

　地球温暖化問題と気候変動の将来予測が全世界の喫緊の課題となる中、全球エネルギー水循環プロジェクト国際会議では、当該分野で国際的に活躍する世界各国から研究者が集結。全球スケールおよび地域スケールでのエネルギーや水の挙動に関する最新の研究成果を共有し、議論する場となる。
　冒頭、山田委員長は、国際会議の趣旨や開催企画書などを紹介した上で「日本が科学や専門的分野で世界をけん引するような形に少しでもしていきたい」と述べた。
　国際会議は、概ね２～５年に１度、欧米諸国を中心に各国で開かれており、日本・札幌での開催は今回が初。
　本会議は７月８日から１２日までの５日間にわたって、京王プラザホテル札幌で開く。７日には、プレイベントとして若手研究者向けイベントや市民講座を企画している。
　第２回実行委員会では、本会議に向けた準備状況を情報共有。現時点の参加者は４８の国と地域から約７５０人と、過去最多となる見通しを示した。初日の開会式では、岸田文雄首相からのビデオメッセージなども予定している。
　ステークホルダーセッションへの参加機関の調整状況等も確認。日本における水災害リスク評価、流域治水、気候変動適応策、途上国での施策と連動した取組等を、各国から集う研究者等に向けて発信、海外の最先端の技術者と議論、意見交換を行うことを目的としたもので、セッションは「大」を４枠、「小」を８枠で調整しているとした。
　「大」は国土交通省、農林水産省、環境省、科学技術振興機構および国際協力機構の４機関、「小」は開発局や地方公共団体等、寒地土木研究所、建設コンサルタンツ協会などとなっている。
　このほか、会場運営計画、市民講座、広報活動についても確認。本会議前の５月から７月上旬にかけてプレイベントを計画し、日本語版ホームページ上で掲載する予定とした。
　次回会合は５月に開催し、本会議に向けた詳細を決定する見通し。