建設主体の報告踏まえ 課題対応を意見交換／道新幹線の早期札幌開業へ／情報共有等行う新枠組みで／２定道議会予算特別委（１日）

　１日の第２回定例道議会予算特別委員会で、総合政策部の川村秀明新幹線担当局長は、北海道新幹線の一日も早い札幌開業に向けて、工事進捗状況など情報の共有・可視化を目的に設置する新たな枠組みの方向性を明らかにした。国や鉄道・運輸機構に加え、道や駅立地自治体など地元関係者を基本とした会議体では、建設主体側からの工事に関する報告を踏まえ各種課題への対応について直接意見を交換する予定。「新幹線工事を取り巻く課題を的確に把握することで、それぞれの会議体が有する役割に応じた対応を図っていく」と述べた。
　千葉真裕委員（自民党・道民会議）の質問に対する答弁。
　北海道新幹線の建設促進に当たり、道は知事を会長に沿線自治体や経済界など官民一体で組織する北海道新幹線建設促進期成会を中心として、オール北海道で陳情や要請・広報活動を展開。
　このほか、機構と沿線自治体の事務担当者による北海道新幹線建設促進連絡調整会議を設置し、トンネル工事に伴う発生土の受け入れや、発生土の管理などについて情報共有と調整を行っている。
　こうした中、機構が５月に斉藤鉄夫国土交通大臣に３０年度末開業を困難とする報告を実施。関係者間の連携強化と道民等に対する工事状況などの情報の可視化を図る必要性が浮上したことから、道が中心となり新たな枠組みを構想している。
　枠組みのスキームをみると、国や機構、駅立地自治体などからなる会議体のもと、実務者による会議を設置する方針。地元の関心が高い工事の進捗状況、国の有識者会議や、トンネル工事の実務者によるワーキングチームで検討・協議されている内容などについて確認するなど、各会議の開催後には速やかに情報を発信していく。