大半は月内に公告へ／本紙調査 札建は近く道路でも／特特推進費等の対象工事 － 各開建・振興局

　各開建、振興局は、北海道特定特別総合開発事業推進費（特特推進費）と防災・減災対策等強化事業推進費の２０２４年度配分額が決定したことを受け、対象工事の発注に向けた作業を進めている。本紙調査によると、大半の工事は今月中に入札公告となる見通し。残る対象工事に関しては、８月から９月にかけて準備の整ったところから順次公告となりそうだ。開建所管分をみると、札幌が既に河川部門の工事を公告したほか、道路部門でも具体の作業に着手しており、近く公告となるもよう。函館、帯広など他の開建でも対象工事の発注に向けた検討を行っている。振興局農業は線工事が中心とみられ、早ければ月内に公告となる見込み。振興局林務は、今月中旬以降の公告を目指している。

　特特推進費は、北海道総合開発計画の推進のために充当するもので、当初予算の決定段階で予期し得なかった事象に柔軟に対応するため、年度途中に予算を配分。２４年度実施計画では、直轄１０事業、補助７事業の計１７事業に事業費ベースで５２億９６００万円を措置した。
　防災・減災対策等強化事業推進費は、近年、激甚な災害が頻発していることを踏まえ、国民の安全・安心の確保をより一層図るため、防災・減災対策の強化を行う公共事業に対して、緊急的かつ機動的に配分。開発局所管分をみると、２４年度は４事業に国費８億７２００万円が計上された。
　予算配分を受け各開建、振興局は、対象工事の発注に向けた作業を実施。開建所管分をみると、札幌が３日付で「石狩川改修豊平川右岸米里築堤河道掘削」を公告したほか、道路部門でも具体の作業に着手している。函館は森港の臨港道路、帯広は十勝川の関連工事の追加発注を計画しているとみられる。このほか、今回配分された特特推進費等の一部について、既発注工事の設計変更に充てるところもある。
　振興局農業は、工期等の関係から線工事が中心となるもようで、早ければ月内に公告となる見通し。配分額の大きい地区については、分割発注となる可能性もある。
　振興局林務における未公告分をみると、空知が緊急予防治山末広地区で１件、胆振が復旧治山胆振東部地区で２件、渡島が復旧治山岩戸地区で１件を予定。いずれも今月中旬以降の公告、８月の発注が見込まれている。