北海道計画 年度末策定を確認／担い手確保・育成など情報共有／道建設部 建設業審議会

　道建設部は１９日、札幌市内のかでる２・７で北海道建設業審議会を開催した。１５人の委員が出席し、本道における建設業の概況を確認した上で、建設産業ミライ振興プランＨＯＫＫＡＩＤＯの重点施策や、担い手確保・育成に向けた取組状況などについて情報を共有。「建設工事従事者の安全および健康の確保に関する北海道計画」の素案も審議し、年度末の策定を目指すことを申し合わせた。
　議事では、事務局が２０２３年度版の北海道における建設業の概況を用いて、近年の建設投資額・許可業者数・就業者数の推移や、公共工事での発注者別請負契約額および工事種類別請負契約額などを説明。建設業就業者の年齢階層別構成比に関しては、２３年度のデータをもとに、４０代と５０代の層が全体の４７.６％を占めている一方で、１０～３０代の割合が１９％にとどまっていることを課題とした。
　建設産業ミライ振興プランＨＯＫＫＡＩＤＯについては、２３年度推進事業の取組結果と２４年度推進事業の一覧を確認。担い手確保・育成に向けた取組に関しては、工業高校以外の生徒への働きかけも重要との観点から、２５年度は普通科高校を対象とした講習会を開催する方針を示した。
　「公共工事の品質確保に関する北海道の取組方針」に基づく取組では、対応工種を拡大したＩＣＴ活用モデル工事や、受注者希望型方式による月単位の週休２日の実施要領などを解説。今後に向けては、関係機関と連携を図りながら取組を推進するほか、市町村の支援にも注力していくこととした。
　最後に、建設工事従事者の安全および健康の確保に関する北海道計画の変更案を審議。総合的かつ計画的に推進するために必要な事項として（１）健康確保対策の強化（２）人材の多様化に対応した建設現場の安全健康確保、職場環境の改善―の二つを新たに設けた。
　内容をみると、（１）では、近年の気候変動を踏まえた熱中症対策や、解体・改修工事における石綿暴露防止対策、新興・再興感染症への対応などを明記。（２）においては、女性の活躍促進や増加する外国人労働者の労働災害への対応、高年齢労働者の安全と健康の確保を記している。