２６年度は約４０件計画／２７年度の全工事運用目指す／発注者指定型の遠隔臨場検査 － 道建設部

　道建設部は２０２６年度、発注者指定型による遠隔臨場の工事検査に関し、約４０件の試行を計画している。予算措置の状況などによって流動的な要素を含むが、本年度の試行件数を倍程度上回るもよう。通信環境が整わない場合や、構造物が遠隔臨場検査に適さない工種には適用しないこととしているが、早ければ２７年度には全ての工事を対象に運用していく方針だ。

　工事現場における遠隔臨場は「段階確認」「材料確認」「立会」を要する作業に情報通信技術を活用するもの。道建設部は２０年度から２ヵ年の試行の結果、移動時間の削減や柔軟な検査時間の設定など受発注者双方の負担軽減を確認できたとし、２２年度からは受注者希望型として実施可能な全ての工事に適用している。
　２４年度には、発注者指定型による遠隔臨場の工事検査に着手し、全道１０建管の試行件数は１０件に。本年度は対象件数を拡大し、２０件程度に上る見通しだ。現場からは、移動時間や人件費を削減しながら、品質および安全を確保できるとの声が聞かれており、２６年度は対象件数のさらなる拡大を検討している。
　現時点では約４０件の試行を計画しており、本年度の件数を倍程度上回るもよう。早ければ２７年度には、条件が合致する全ての工事を対象に運用していく考えで、情報通信技術を最大限に活用し、業務円滑化を図っていくこととしている。