バックアップ拠点構想で担うべき機能―道 食糧供給、産業分散化の機能を

　道総合政策部は７日、バックアップ拠点構想の基本的な視点や方向性、想定スケジュールについて道議会総合政策常任委員会に報告した。本道が担うバックアップ機能として、「食料・水の安定供給」「産業活動の分散化促進」などを想定し、食料安定供給に向けた生産基盤・備蓄体制の強化や、データセンターの誘致強化などを具体的取組例として挙げている。月内に骨子を取りまとめ、有識者懇談会を開催。意見等を集約した上で、十月に中間取りまとめ、来年３月に最終取りまとめを行う。 　構想策定に当たっては、「本道の優位性を最大限に発揮」「本道各地の産業特性や地理的特性を踏まえた拠点整備」「既存施設の活用や平常時の有効活用を促進」を拠点形成に向けた視点として整理した。 　本道が担うバックアップ機能として▽食料・水の安定供給（食料安定供給に向けた生産基盤・備蓄体制の強化等）▽産業活動の分散化促進（事務所・生産拠点の移転促進、データセンターの誘致強化等）▽電力・エネルギーの安定供給（全国の電力相互供給機能の強化、次世代型エネルギー社会への転換加速等）▽生活・居住の場の提供（一時避難の受入環境の整備、移住・定住・２地域居住の促進等）▽行政機能の継続支援（行政データのバックアップ体制への貢献等）▽被災地への直接支援（人的支援、救援物資・医薬品等の備蓄・供給体制の強化）―の６項目を例示。これらを軸に、本道の優位性を生かしたバックアップ機能を洗い出し、方向性を整理する。バックアップ機能を最大限に発揮するために不可欠な、社会資本整備の方向性についても整理する。 　なお、農政部では、バックアップ拠点の機能の１つとなる「食料備蓄基地構想」を策定することを、同日の道議会農政常任委員会で説明。国や農業団体で構成する連絡協議会での検討を経て、来年３月までに策定することとしている。