防災・減災対策 着実に推進／人口減少問題などの解決目指す／新任副局長リレーインタビュー【３】＜室蘭建管＞ 坂野 雅人氏

―新任の抱負について

　昨年夏に台風が本道を襲い、沙流川などで大きな被害を受けた。災害復旧を迅速に進めるとともに、再発防止に向け、防災対策も推進していく。
　また、地域の特性や潜在能力を生かし、地域の声を真摯に聞きながら、快適な暮らしや経済活動を支える地域交通ネットワークの確保にも努める。
　公共事業は多くの関係者がかかわり、決して一人ではできないため、風通しのよい職場づくりを心がけていきたい。

―管内の印象について

　室蘭勤務は初だが、多くの観光資源や豊富な農・水産物、温泉施設に恵まれている。２０２０年の開業が予定されている民族共生象徴空間の整備も始まり、外国人来道者数５００万人の目標達成に向け、観光拠点へのアクセス道路の整備などを推進し、さらなる地域の発展に貢献していきたい。

―本年度の主要事業について

　本年度の事業としては、厚幌ダムの３０年度の完成を目指し、引き続き事業を推進する。
　砂防関係では、トマチャナイ川等の事業を進めるほか、飛生川で砂防えん堤の整備に着手するとともに、急傾斜事業では室蘭市内の母恋南町４丁目や西小路２等の整備を推進していく。
　地すべり対策については、上久保内地区と様似地区で整備を推進し、海岸事業では黄金海岸や虎杖浜海岸の離岸堤整備を行う。
　道路事業では、有珠山噴火に備えた洞爺公園洞爺線、滝之町伊達線のバイパス整備のほか、救急医療や物流交通の利便性向上のための苫小牧中央インター線の新設整備などを推進していく。
　街路事業では、停車場通（伊達市）、東通（登別市）で事業を推進。また、白老町の民族共生象徴空間へのアクセス道路等整備に向け各種調査設計等を進める。

―防災事業について

　昨年の相次ぐ台風等の大雨災害によって、あらためて水防災の重要性を再認識した。また、道政の最重要課題である人口減少問題を突破するためにも、安全・安心な地域づくりは重要な政策と考えている。
　その観点からも、河川改修や公共土木施設の長寿命化などを行うことにより、防災・減災対策を着実に進めていく。
　河川以外にも、有珠山噴火時の緊急・迂回ルートとなる洞爺公園洞爺線のトンネル整備を推進するとともに、工事現場で地域の小学生を対象とした現場見学会を開催するなど、防災教育への支援も行っていく。