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環境と調和した整備推進/地域交通の円滑化が重要/新任副局長に聞く③網走建管 オホーツク総合振興局副局長 木村 英也 氏

2020/06/10付 連載・特集
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オホーツク総合振興局副局長 木村 英也 氏

 きむら・ふさや
 1992年北大院修。2016年札幌建管地域調整課長、17年総合政策部社会資本課長、19年建設部建設管理課技術管理担当課長、ことし4月現職。
 1966年6月1日生まれ、53歳。埼玉県出身。

―新任の抱負について

 近年、大きな被害をもたらしている台風をはじめとした自然災害に対し、ハード・ソフト両面から防災対策を進めていくことが重要だと考える。
 オホーツク管内は、世界自然遺産に登録された知床や、ラムサール条約登録湿地に指定された濤沸湖など、森、湖、海が調和した豊かな自然を有している。
 この特色のある恵まれた自然環境との調和を図りながらも、地域の安全・安心、防災・減災の観点から、計画的に整備を進めるとともに、維持管理についても努めていきたい。

―管内の印象について

 オホーツク管内での勤務は初めて。着任以来、各地を訪れ、あらためてオホーツク管内の広大さ、豊かな自然の雄大さを実感している。
 基幹産業である農林水産業や、知床をはじめとする各地域の観光産業など、様々な立場からそれぞれの地域特性を生かした地域振興の取組がなされている。管内の持つ可能性というものを再認識した。

―本年度の主要事業について

 道路関係事業では、道路ネットワークの確保に努めるとともに、橋梁などの老朽化対策、危険個所の解消、地域医療を支援する道路整備などを引き続き進めていく。
 主な事業として、昨年完了した3・3・5とん田通の4車線化に続き、3・5・51川東通に架かる見晴大橋の供用開始に向け、事業を推進していく。このほか、平成30年7月豪雨で被災した遠軽芭露線に架かるいわね大橋の早期復旧を進めていく。
 治水関係事業では、近年多発する集中豪雨や土砂災害などの自然災害からの地域の安全・安心を確保するための河川改修や、砂防関係施設の整備を進める。また、水産流通基盤整備事業などにより、安全・安心な漁港施設整備を推進する。
 具体的には、2016年度の出水による土砂移動で橋梁被害などが生じた支湧別川での遊砂地整備や、浸水被害が生じた無加川、斜里川、佐呂間別川での河川改修を実施する。
 漁港事業では、沙留漁港、沢木漁港などにおいて、衛生管理型施設の整備や、港内の静穏対策などを進める。また、越波の著しい常呂漁港海岸や元稲府漁港海岸の施設整備を推進していきたいと考えている。

―国が計画段階評価を進める道横断道女満別空港~網走間についての感想と、その他副局長として力を入れたい事項について

 道横断道は、高規格幹線道路ネットワークの早期形成に欠かせない道路と認識。オホーツク圏で生産された農水産物をトラックで各港に運び、道外・海外へ出荷している実態から、高規格幹線道路の整備は重要と考える。
 建管としても、地域と連携し計画段階評価の推進について国などへ働きかけていくほか、事業化された際にはアクセス道路等一体となる整備を推進し、地域交通の円滑化を図りたい。
 特に力を入れたいこととして、管内で全国・全道を上回るスピードで人口が減少している中、社会インフラの整備・維持管理や災害時の緊急対応等に加え、地域経済を支える重要な役割を担っている建設業が持続的に発展していけるよう、働き方改革への対応や生産性向上の取組に対する支援を積極的に進めていきたい。

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