農政・水林も導入検討／本紙調査 近く方向性提示へ／道 インフラゼロカーボン試行

　道は、北海道インフラゼロカーボン試行工事の導入に向けた検討作業を本格化させている。建設部では、建管および建築局発注工事での試行を計画。１月に開催した各地方建設業協会との意見交換会において、取組に対する理解が得られたことから、新年度から試行に乗り出す。こうした中、関係者からは「取組の効果を最大限に高めるためには、部の垣根を越えた連携が必要」との指摘も。本紙調査では、農政部と水産林務部でも試行に関する検討を進めており、近く方向性が示されるもようだ。

　北海道インフラゼロカーボン試行工事は、受注者から「ゼロカーボン北海道」に資する工事現場の意欲的な取組について提案を受け、その内容が確認できた際に工事施行成績評定で加点するもの。開発局、道、札幌市が連携して取組を展開していく。
　道建設部における試行対象工事は、入札公告文、入札説明書、特記仕様書に明記。取組を希望する場合、提案様式に明示し、実施前に提出する。取組が確認できた場合は「社会特性―地域への貢献」で１点を加点する。
　これら取組概要は、１月に開催した各地方建設業協会との意見交換会で説明。業界からも理解が得られたことから、取組の詳細をまとめ、新年度から建管発注工事および建築局発注工事で試行を進める考えだ。
　一方、関係者からは、取組の効果を最大限に高めるため、部の垣根を越えた連携を求める声も。公共事業を所管する農政部と水産林務部においても、すでに試行に向けた検討に着手しているもようだ。流動的な要素を残すが、基本的には建設部と同様の取組内容となる見通し。