来期業況 建設業下降／道 企業経営者意識調査

　道は、２０２２年１～３月の企業経営者意識調査結果をまとめた。業況感が「上昇」と回答した企業の割合から、「下降」とした企業の割合を差し引いて算出する指標（ＢＳＩ）をみると、全体では１０ポイント下降し、マイナス２５に。各業種で下降する中、建設業に関しては５ポイント上昇し、マイナス１２となった。ただ、建設業における来期（４～６月）のＢＳＩは、６ポイント下降する見通しとなっている。
　調査は、建設業を含む道内企業９００社を対象にアンケート方式で実施。自社の経営状況や景気の見通しなどについて、５５３社から回答を得た。
　調査結果をみると―
▼経営状況（建設業）
　経常利益は１１ポイント上昇してマイナス２３。来期は９ポイント下降するものとみている。「不足」と回答した企業から「過剰」とした企業を差し引いた雇用者の不足感は、４ポイント下降してプラス５８。来期はさらに３ポイント上昇する見通しとしている。
▼設備投資（建設業）
　「設備投資をした」と回答した企業は、６ポイント減の２８％に。目的（複数回答）については「設備更新」が８０％、「合理化・省力化」が２４％、「生産・販売能力拡大」が２０％などとなっている。来期は、２５％の企業が設備投資を行う見通し。
▼主な経営者の声
▽原油価格高騰が続くと思うが、政府には大胆な対策を取ってもらいたい（道南、土木工事業）
▽働き方改革の推進のため、先進的に取り組む企業などへのインセンティブがあれば、動機づけになると思う（道央、舗装工事業）
▽技術者の不足感はいまだ解消されておらず、特に土木建設業界への新卒者採用については厳しい環境にある（道北、土木工事業）