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高水ピーク流量1.4倍/気候変動踏まえ 河道掘削強化も/国交省 十勝川整備基本方針見直し
2022/05/30付 DOTSU-NET NEWS
国土交通省は27日、東京都内で社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会を開催した。十勝川水系河川整備基本方針の変更を協議。気候変動を踏まえ、基本高水のピーク流量について、現行と比較してそれぞれ約1.4倍となる茂岩地点で毎秒2万1000立方メートル、帯広地点で毎秒9700立方メートルに引き上げる方針を提示。新たな基本高水ピーク流量を踏まえ、河道掘削なども強化する。今後、流域全体の治水安全度向上のため、具体的な施設配置等を検討する。河川整備基本方針は、河川法に基づき、長期的な観点から、国土全体のバランスを考慮し、基本高水、計画洪水流量配分等を科学的・客観的に定めるもの。策定に当たっては、社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会で審議することとなっている。
十勝川水系は、16年の大雨によって流域地域において甚大な被害が発生したほか、気候変動の影響によって、浸水面積、浸水深、浸水確率の増大が懸念されている。
国交省では、こうした状況を踏まえ、十勝川水系河川整備基本方針の見直しに着手。社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会で審議を開始した。
会合では、気候変動を踏まえ、十勝川の茂岩地点、帯広地点の基本高水のピーク流量を変更。茂岩地点は現行の毎秒1万5200立方メートルから毎秒2万1000立方メートル、帯広地点は毎秒6800立方メートルから毎秒9700立方メートルに引き上げる方針を示した。
洪水調節施設による調節流量は茂岩地点で毎秒1500立方メートルから現行と比較して約2.5倍の毎秒3700立方メートルに、帯広地点で毎秒700立方メートルから約3倍の2100立方メートルとすることとした。
新たな整備方針に基づき、河道掘削も強化。十勝川帯広区間は、堤防防護ラインを考慮した河道掘削で基本高水のピーク流量毎秒9700立方メートルのうち、毎秒7600立方メートルの流下可能な河道断面確保が可能に。十勝川下流の千代田地区は平均河床高程度の高水敷掘削・堤防防護ラインを考慮した河道掘削で毎秒1万3800立方メートルの流下可能な河道断面の確保が可能となることを示した。
一方で、帯広区間の引堤については、1998年に一度完了しており、再引堤は十勝大橋があることなど社会的影響が大きいことから困難との見方を示した。
茂岩地区・支川利別川についても高水敷掘削・堤防防護ラインを考慮した河道掘削で毎秒1万7300立方メートルの流下を可能とする河道断面を確保できるとした。
今後は、流域全体の治水安全度向上のため、具体的な施設配置等を検討する。
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