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海岸保全の課題など整理/道 9沿岸対象に計画見直しへ/道 設計外力設定で検討懇談会

2022/09/26付 DOTSU-NET NEWS
 道は22日、TKP札幌ビジネスセンター赤れんが前で「第1回気候変動の影響を踏まえた設計外力の設定に係る検討懇談会」を開催した。本道の全9沿岸を対象とした海岸保全基本計画の見直しに向け、地形や気象条件に応じた波の高さの将来予測などといった技術的な検討を行うもの。現行の設計外力の設定経緯や国からの通知内容等を確認した上で、今後の海岸保全対策に向けた課題および施策の方向性について整理していくことを申し合わせた。
 道は、津波や高潮、波浪などの災害から人命・財産を守るため、海岸法に基づく海岸保全基本計画を策定。各沿岸において海岸保全施設等の整備を進めている。
 こうした中、国では、地球温暖化の影響によって海面水位の上昇などが懸念されることから、2020年11月に海岸保全基本方針を変更。気候変動の影響を考慮した対策に転換する方針を打ち出した。
 昨年8月には各海岸管理者に対し、海岸保全施設の計画に必要となる波の高さなどの設定方法を提示。これを踏まえ道は、庁内の海岸に係る関係部局で協議を進め、海岸保全基本計画を見直すこととした。
 懇談会は、海岸保全施設等の設計に用いる設計外力について、気候変動の影響による長期変化量を適切に考慮した外力の設定案を策定することを目的に開催。事務局を代表してあいさつに立った道建設部の吉田安範砂防災害担当課長は「河川関係では気候変動の影響を踏まえた計画の見直しが進められているが、海岸関係では初となる」とし、活発な議論に期待を寄せた。
 続いて議事に入り、現行の設計外力の設定経緯を確認したほか、気候変動を踏まえた設計外力設定の検討方針、主要課題などについて意見を交わした。

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