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対象3港 全て上昇/データ踏まえ対応策検討へ/開発局 気候変動による50年確率波

2022/11/29付 DOTSU-NET NEWS
 開発局と寒地土木研究所は、気候変動による苫小牧港、紋別港、留萌港の50年確率波の推計結果をまとめた。将来2℃上昇では、苫小牧港で2.1%、紋別港で3%、留萌港で0.9%増加。将来4℃上昇では、それぞれ8.8%、6.4%、2.2%増加する結果となった。これらのデータに基づき、気候変動による北海道港湾への影響を分析。対応策を検討していく。
 50年確率波は再現期間50年に1度発生すると考えられる値を求めたもので、港湾施設等の設計で活用する波浪。開発局では、2020年度に気候変動に伴う北海道沿岸域の海象変化検討委員会を設置。地球温暖化対策に資するアンサンブル気候予測データベース(d4PDF)を活用し1850年(産業革命)以前と比べ将来平均気温2℃上昇、4℃上昇シナリオに基づく50年確率波を推計した。
 推計に当たっては、太平洋から苫小牧港、オホーツク海から紋別港、日本海から留萌港の3港を抽出。将来2℃上昇では、苫小牧港で2.1%、紋別港で3%、留萌港で0.9%増加。将来4℃上昇では、それぞれ8.8%、6.4%、2.2%増加する結果となった。
 2℃上昇に基づく50年確率波を波高でみると、苫小牧港は7.55メートル、紋別港は9.08メートル、留萌港は9.7メートルに。4℃上昇では、苫小牧港8.05メートル、紋別港9.38メートル、留萌港9.82メートルとなった。
 開発局では、気候変動による北海道港湾への影響を分析するとともに、対応策を検討。2℃上昇よりも4℃上昇の影響が大きくなることから、カーボンニュートラルに力を注ぎ、温度上昇を防ぐための脱炭素化を進めるとしている。

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