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働き方改革へ「事例集」/開発局 職員向けeラーニングも/日建連と発注機関が意見交換会

2023/06/16付 DOTSU-NET NEWS
 日本建設業連合会(宮本洋一会長)は15日、ニューオータニイン札幌で2023年度公共工事の諸課題に関する意見交換会を開催した。建設業における時間外労働の上限規制適用が1年を切る中、適正な工期設定などさらなる働き方改革の実現に向けて開発局は、北海道建設業協会と連携して事例集を作成するとともに、その周知に当たっては職員向けにeラーニングを実施する考えを明らかにした。
 意見交換会には開発局をはじめ道、札幌市、東日本高速道路(株)北海道支社、鉄道・運輸機構北海道新幹線建設局などの幹部ら、日建連からは本部および北海道支部の幹部ら各29人が参加した。
 あいさつに立った開発局の石塚宗司局長は「生産性向上を含めた働き方改革や脱炭素社会の実現などに向けては、リーディングカンパニーである日建連の皆さんによるけん引が不可欠」と活発な意見交流に期待を寄せた。
 日建連の押味至一土木本部長は「働き方改革と担い手の確保など4つのテーマで議論したい。課題は山積しているが、受発注者が一堂に会して意見を出し合う機会が果たす役割は非常に大きい」として忌憚のない意見を求めた。
 意見交換会のテーマは、①働き方改革と担い手の確保~待ったなしの時間外労働削減に向けて②品確法の的確な運用~入札・契約に関する改善③生産性向上~新技術・新工法の活用④公共工事の適正かつ効率的な実施~適切な設計変更と現場業務の効率化・各取組の横展開と現場への徹底―の4つ。
 ①で日建連は、直轄や地方公共団体発注など全ての工事で「工期に関する基準」を踏まえた週休2日の確保を要請。また時間外労働の上限規制を踏まえた標準工期の設定などを求めた。
 開発局は、不稼働日を考慮した上で標準的な施工方法(コスト)によって施工する際に必要となる工期を設定していることに言及。適正な対応がなされていない工事も見受けられることから、その改善など働き方改革の実現に向けて道建協土木委員会と共同で事例集を作成するほか、設計変更時期(秋季)や当初設計作成時期(年末)にeラーニングを実施するなど、職員への周知徹底を図っていくとした。
 また入札公告時の概略工程表の開示に関して、WTO対象および一般土木A工事に加え、一般土木ABや舗装Aについても参考資料として公表するとした。
 ②で日建連は、発注見通しの公表に関わって、入札に向けて的確な準備を図るため年度をまたぐ常時1年間分の工事発注予定の公表とともに、公告予定月を開示するよう要望。

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