確かな未来をつくる／次世代半導体の複合拠点実現など／鈴木知事が道政執行方針

　鈴木直道知事は、２２日開会の第２回定例道議会の冒頭で、道政執行方針を発表した。交通・物流基盤や生産基盤の整備といった生活を守る取組に加え、次世代半導体関連の複合拠点の実現をはじめ、北海道のポテンシャルに注目が集まる好機を捉えた取組を進めていく考えを表明。就任２期目となる道政運営に当たり「持てる力を最大限尽くし、道民の命と健康、暮らしを守り抜き、北海道の確かな未来をつくっていく」と決意を新たにした。
　鈴木知事は４年前の就任以降、新型コロナウイルス感染症の影響をはじめとした社会情勢の変化を経て「わが国は新たな価値観と技術がつくり出す、これまでに経験したことのない社会へと歩みを進めている」と強調。日本の持続的な発展のためエネルギー・デジタル・食の重要性に言及し、いずれも本道が大きな役割を果たすことができる分野との認識を示した。
　政策展開の基本方向として掲げる視点「未来を創る」のうち「成長をけん引する産業づくり」では、次世代半導体の国産化に向けたプロジェクトが本格始動する中、製造・研究・人材育成が一体となった複合拠点の実現を明言。北海道データセンターパークの創出やデジタル産業の集積に向けても総力を挙げるとともに、環境と経済の好循環を生むゼロカーボン北海道について１００億円規模の基金を創設し取組を進める。
　「暮らしを守る」の視点では、巨大地震に備え地域と連携した防災対策を講じ、北海道新幹線札幌延伸の効果の最大化や道路網の充実を図る。