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市南西部と現存高速道 直結25キロメートルの整備要望/市議会自民党高速道推進議連に/札幌環状型高速交通体系考える会
2023/06/28付 DOTSU-NET NEWS
札幌環状型高速交通体系について考える会(代表・渡邊克仁北都交通(株)社長)は27日、札幌市議会自民党札幌環状高速道路推進議員連盟に対する要望活動を行った。渡邊代表が三上洋右会長に要望書を手交し、高速交通から離れた札幌市南西部と現存の高速道路を結ぶ延長約25キロメートルの高速道路の整備を要望。併せて、想定ルート上の現道においては最新の自律・分散型AI交通信号制御システムを導入することで、通年での物流効率化と円滑な交通確保につながるとの展望を示した。札幌市の高速交通体系をみると、道央自動車道・札樽自動車道の設置によって北東部がカバーされている一方、南西部は都市高速道路から離れている状況。北海道経済の中心的役割を果たす札幌の機能強化に当たっては、市内幹線道路の混雑解消も含め当該エリアの交通・物流の円滑化が課題となっている。
こうした現状を踏まえ、札幌環状型高速交通体系について考える会が2022年8月に発足。北都交通の渡邊社長を代表に、北海道物流開発(株)の斉藤博之社長、北土建設(株)の砂田英俊社長、北海道建設業協会の栗田悟副会長で構成する同会は、札幌市街地外縁を通る高速道路の構想を打ち出した。
構想では、手稲区から西区、中央区、南区を通過し、道央道大谷地ICに接続するルートを提案。延長約25キロメートル、片側2車線による幅員20メートルの高架道路で、札幌西ICの西側にジャンクション(JCT)、ICとして宮の森、藻岩、真駒内、福住(いずれも仮称)の4ヵ所を設置するイメージを示している。
完成に時間を要することが見込まれるため、渋滞対策として現道では、静岡県で実証実験中の自律・分散型AI信号制御による「軽やかな交通管制システム」の導入を想定。また、将来的には、現在整備が進められている都心アクセス道路と東西に結ぶ仮称・都心東西アクセス道路を新設することも視野に入れる。
事業の実現に向けては、沿道の用地買収や移転、多額の事業費といった課題も想定されることから、機運醸成が必要となる。27日には、会員らが札幌市議会を訪問し、自民党札幌環状高速道路推進議員連盟に要望書を手交。連盟からは、こうした整備の必要性を理解してもらう活動を行うなど、取組に賛同の意を示した。意見交換では、他都市の事例として、福岡市や広島市においては都市高速道路公社を組織し、国・民間・自治体からの資金調達によって道路を整備していることなどを共有した。
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