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道内初実証 岩見沢北村地区で始動/全国に普及・拡大目指す/先端技術農地整備手法確立へ - 開発局

2023/07/20付 DOTSU-NET NEWS
 開発局が進める農地再編岩見沢北村地区で、道内初となる先端技術に対応した農地整備手法等の確立・体系化に向けた実証事業が本格始動しようとしている。3次元データを活用した設計から施工、営農・維持管理までの一体的な農地整備等の実証を行うもので、農林水産省が本年度新たに事業を創設した。当該地区のある岩見沢市は産学官連携によるスマート農業の導入・普及が加速している地域。開発局では3次元データによる省力化・高度化の効果に加え、その後の営農、維持管理への活用方法などを模索していく考えを示す。人口減少下で持続的に発展する農業の実現が求められる中、全国にも先駆けた取組として注目されることになりそうだ。

 わが国の農林水産業を取り巻く状況は、人口減少に伴う農業者や技術者の不足によって大きく変化。ICTの活用や農林水産業のグリーン化などを推進し、持続可能な成長につなげていくことが重要となっている。
 こうした中、農地整備でも新たな土地改良長期計画に基づき、情報化施工等のICTの活用による事業実施や営農・維持管理の省力化・高度化を図ることが急務に。バイオ炭等を活用した炭素貯留の拡大を進めていくことなども求められている。
 政策課題の実現のため農水省は、23年度から27年度までの5ヵ年を実施期間とする先端技術導入実証事業を創設した。対象は国営農用地再編整備事業の実施地区で、国費率100%。道内は岩見沢北村地区で実証事業が進められることとなった。
 岩見沢北村地区は、道内第1位の水稲作付面積を誇る有数の穀倉地帯。岩見沢市によって高精度測位情報の配信が可能な基地局が設置されるなど、自動操舵システム等の導入によるスマート農業が積極的に推進されている。
 実証事業の創設を受け本年度は、3次元化に関する区画整理設計等業務を発注済みで、次年度以降の情報化施工に備える。担当する札幌開建岩見沢農業事務所では、省力化・高度化の効果、モデルの詳細度なども含めた工事への活用方法、営農、維持管理への活用方法などを確かめていく考えを示す。さらに、過去に実施した自動走行農機等に対応したターン農道、排水路の暗渠化といった施設に関し、その構造や機能が適しているかを併せて検証する。
 実施に当たっては、今後、地域の関係機関を集めた情報共有体制を構築し、事業の実効性を高めていく方針。3次元化による効果に関しては、用排水路の位置関係が明確となることによる手戻り防止や、土量計算における省力化などを期待している。
 農水省では「実証結果をもとに、手法の調査・検討を行い、農地整備手法等の確立・体系化を図ることで、一般化から全国への普及・拡大を目指す」と説明。岩見沢農業事務所の高橋周平所長は、実証事業で効果が確認されれば他事業での活用・普及も可能になることから「豊かな地域資源と地域に根付くフロンティアスピリットを生かし、本事業を国が抱える各種課題解決のための切先にしたい」と考えを示している。

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