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糠平ダム再生手続き着手/事業費880億、6m嵩上 本紙調査/国交省 新規事業採択時評価

2023/07/27付 DOTSU-NET NEWS
 国土交通省は、2024年度予算に向けて糠平ダム再生事業における新規事業採択時評価の手続きに着手した。十勝川水系における気候変動等を踏まえた治水対策として検討しているもので、既に地方負担の生じる道などへの意見聴取を開始。本紙調査では、十勝川流域委員会で示していた6メートルの嵩上げを軸に検討しているとみられ、現段階の概算事業費は880億円程度となっているもよう。

 十勝川水系では、過去の洪水被害や気候変動に伴う浸水面積の増大などといった懸念を踏まえ、22年9月に河川整備基本方針を変更。基本高水のピーク流量を変更したほか、氾濫抑制対策の推進などを盛り込んだ。
 その後の流域委員会における河川整備計画の見直しに当たっては、ダム再生事業が対策として効果的であると説明。その上で、上士幌町に位置する糠平ダムの嵩上げが湛水面積や有効貯水容量の観点から最も有効としていた。
 糠平ダムは、堤高76メートル、堤頂長293メートルの規模で、発電用の重力式コンクリートダムとなっている。

 国交省では、24年度予算に係る新規事業採択時評価における都道府県等への意見聴取を開始。今後、学識経験者等の第三者から構成される委員会などの意見も聴き、評価結果を取りまとめる予定としている。
 本道における新規事業化候補個所として盛り込んだ糠平ダム再生事業に関しては、ことし2月の第15回十勝川流域委員会で示した6メートルの嵩上げを軸に検討しているもよう。現段階の概算事業費は880億円程度とみられている。
 既設ダムを有効活用するダム再生は、堤体のわずかな嵩上げで貯水容量を大きく増加することや、比較的短期間で完成させることが可能とされている。
 16年夏の連続台風等による甚大な被害や気候変動を踏まえた治水対策として、その効果を発揮するためにも、早期の事業化に期待が寄せられている。

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