工事 奉仕活動評価を廃止／「災害活動の実態」項目拡充／総合評価落札方式の考え方改訂 － 開発局

　開発局は、所管発注工事・業務における総合評価落札方式の考え方を改訂し、１日から運用を開始した。工事では、企業の評価のうち「地域貢献度」の取り扱いを変更。従前は「災害活動の実態」もしくは「ボランティア活動の実績」で１点を加点していたが、働き方改革の推進などの観点からボランティア活動の評価を廃止する。災害活動の実態に関しては、従前の災害緊急活動に加え「防災活動」「支援体制」を評価。評価対象範囲は各開建管内での活動等とし、過去３ヵ年から公告開始日時点までを対象期間と定めている。新たな取り扱いは準備の整った開建から順次適用していく。
　例年同様、工事・業務共に企業の表彰実績は２０２２・２３年度の直近過去２ヵ年、技術者は２０～２３年度の直近過去４ヵ年に切り替わる。評価対象となる工事・業務成績についても、２１・２２年度平均点を採用する。
　このほか工事では、企業の「地域貢献度」の評価項目を変更。現場は土日に休工しているものの、土日に出勤してボランティア活動が実施され、実質的な休日取得が行われていないという声や、不適正事案への対応としてボランティア活動の評価を廃止する。
　災害活動の実態は、災害が頻発化・激甚化している状況を踏まえ、地域の守り手としての地域貢献を考慮し「災害活動の実態等」として引き続き評価。これまでの災害緊急活動のほか、防災活動（国、地方自治体等を含めた防災訓練の実施や協力、催事等での防災に関する広報活動）、支援体制（本店・支店・営業所の社屋を除き、災害活動時の資機材の保管が可能な倉庫や土地の保有、または災害対応時に利用可能な資機材の常時保有）を評価する。
　評価対象範囲は各開建管内での活動等とし、過去３ヵ年から公告開始日時点までを対象期間と設定。維持除雪工事等の本来の工事区間内で、受注者として実施する災害対応については、災害活動実績の対象としない。
　業務は、本省の運用ガイドラインに合わせた改訂が中心で、従前から大きな変更はない。各試行業務の説明本の中では、補助技術者を評価する管理（主任）補助技術者評価の試行（タイプⅠ）を追加している。