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再開発等事業計画 軒並み見直しか/道民の悲願へ一層の連携強化を/北海道新幹線札幌延伸延期で

2023/10/11付 DOTSU-NET NEWS
 北海道新幹線新函館北斗~札幌間の開業が2030年度末から延期される見通しとなったことで、札幌駅周辺の再開発をはじめ関連事業についても大きな影響が懸念されている。資材価格高騰や人手不足などに伴い、既に計画の再検討を相次いで余儀なくされていたが「関連事業も軒並み後ろ倒しとなる可能性もあり、本道経済にとって大打撃」と関係者は肩を落とす。今後、各種の調整・検討が進められることとなるが、斉藤鉄夫国土交通大臣は10日の記者会見で、延伸時期について明言を避けるなど先行きは不透明な状況。一方で北海道新幹線の札幌までの開業は「長年にわたる道民の悲願」(道幹部)であり、国や鉄道・運輸機構、沿線自治体などが連携を一層強化し、可能な限りの早期完成・開業を目指していくことが求められる。

 北海道新幹線新函館北斗~札幌間を巡っては、当初予定していた35年度末から前倒しで開業することを決定。15年1月の政府・与党申し合わせにおいて、沿線地方公共団体の最大限の取組を前提に30年度末の完成を目指すこととしていた。
 9月1日現在の工事進捗状況をみると、トンネル工事は12工区で本坑掘削を終え、28工区が掘削中。明かり区間に関しては施工中が8工区、10工区で着工に向けた準備を進めている。
 ルートの大部分を占めるトンネル工事の発注自体は順調に進んだものの、一部工区では巨大な岩塊群に衝突。11月から掘削を再開するが、工事については当初の見込みから約4年と大幅に遅れる事態となっている。
 さらに札幌市が冬季五輪・パラリンピックの30年招致を断念したことなども背景に、政府は30年度末の開業を見送る方針を決定。10日の記者会見で斉藤国交大臣は、延伸時期については明言しなかったが「関係者と協力しながら工程を精査し、着実な整備に努めていく」と説明した。
 今後、延伸時期など詳細を検討していくが、新幹線札幌駅と直結する北5西1・西2地区市街地再開発をはじめ、市内中心部では30年度末を見据えた各種事業が本格化しようとしていたところ。札幌駅交通ターミナルや国道5号創成川通(札幌都心アクセス道路)などの整備も控えている。
 国交省関係者は北海道新幹線の札幌延伸に関し「日本全体の高速交通ネットワークがつながることで、わが国全体のメリットとなるもの」と説明。周辺事業と一体となった整備は、道都・札幌の玄関口にふさわしい空間形成と高次都市機能・交通結節機能の強化が図られ、本道全体の発展や経済活性化につながることが期待されており、早期の完成・開業を目指した取組を関係者一丸となって推進していくことが必要となっている。

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