建設業界の実態共有／道内建設業の財務比率など／開発局と北保証が意見交換

　開発局と北海道建設業信用保証（株）（和泉晶裕社長）は２６日、札幌第１合同庁舎で意見交換会を開いた。開発局から井上勝伸事業振興部長ら、北保証から和泉社長らが出席。双方の取組内容を交流しながら、道内建設業の発展に向けて活発に議論した。
　井上部長は、元日に発生した能登半島地震を受け、各種技術支援や調査などを行う職員を派遣したことを報告。「一日も早い復旧・復興に向け、全力を挙げて取り組む」と述べた。
　一方、４月から始まる罰則付き時間外労働上限規制などで「建設業の持続可能性が低下し、防災・減災対策、除雪作業といった地域の安全・安心な生活を担保する術がなくなるのでは」と危惧。同社をはじめとした多様な連携のもと、建設業の振興を一層進めていく考えを示した。
　和泉社長は、受注量の低下や資材高騰といった懸念がある中で、発注者との連携はもとより、保証制度の拡充や事業のデジタル化に努める方針を堅持。来年度以降の担い手育成助成事業については「業界の意見を参考にしながら考えていきたい」と述べ、今後も建設業のサポートに努めることを約束した。
　議事では、開発局に続き、北保証が２３年度の保証業務取扱状況や第３回景況調査結果、２２年度道内建設業の財務比率などの情報提供を実施。業界の実態を共有し、意見を交わした。