道営・団体営１８０５ｈａ／地下かんがい利用等で有効性／集中管理孔２２年度整備実績 － 道農政部

　道農政部は、集中管理孔の２０２２年度整備実績をまとめた。道営および団体営事業で合計１８０５.４ヘクタールを整備。直近３ヵ年における年間整備量は２０００ヘクタール前後で推移しており、過去の実績を含めた整備面積は約２万７８００ヘクタールに上る。干ばつ時にも畑作物の安定生産に寄与する地下かんがい利用などの観点から、引き続き集中管理孔の設置を基本に整備を進めるとしている。

　集中管理孔は、暗渠管内の清掃を容易とするため、１９９５年から９８年にかけて美唄市で試験的に設置されたことに端を発し、道営事業では２０００年度から導入。暗渠の維持管理の省力化はもとより、地下かんがいとして水管理の効率化や畑作物の水利用にも効果を発揮している。
　近年の整備実績をみると、道営と団体営を合わせて１８年度が１８４８.６ヘクタール、１９年度が２２４２.８ヘクタール、２０年度が２１３４.４ヘクタール、２１年度が１９４５.６ヘクタール。大部分を道営で整備している状況だ。
　２２年度は１８０５.４ヘクタールで、振興局別内訳は最多の空知が１２１２.５ヘクタール、上川が２３８.４ヘクタール、石狩が１８０.５ヘクタールなど。これまでの累計整備面積は、全道で約２万７８００ヘクタールに上っている。
　同部では「集中管理孔を利用した地下かんがいは、水稲直播栽培において発芽、初期成育に欠かせないほか、干ばつ時も畑作物の安定生産を支える技術として有効」と分析。今後も普及促進に取り組んでいく方針を示している。