政策の方向性など協議／地震時の連携、ＤＸ人材確保等／道と札幌市が行政懇談会

　道と札幌市は２２日、札幌市内の知事公館で行政懇談会を開催した。鈴木直道知事と秋元克広市長が政策推進の方向性などについて意見交換。厳冬期における道内での地震発生に備えた連携体制や、ＤＸ分野の人材確保に向けた取組などについて、認識を共有した。
　行政懇談会は、知事と札幌市長が、今後の政策判断を行うための意見や情報を交換するもの。今回は２０２２年５月以来の開催となった。
　道からは、鈴木知事をはじめ、浦本元人、土屋俊亮、濱坂真一の３副知事、三橋剛総合政策部長、札幌市からは秋元市長、町田隆敏、石川敏也、天野周治の３副市長、山根直樹総務局長が出席した。
　鈴木知事は、元日に発生した能登半島地震に触れ「道と市が引き続き連携を図りながら被災地への支援を行っていければ」と強調。懇談会では「道内における災害対応などの行政課題について認識を共有したい」と伝えた。秋元市長は「コロナが５類となり市でも、各イベントが活発に行われている。さらなる活性化に向けて意見交換を行えれば」と期待を寄せた。
　意見交換では①政策推進の方向性②災害対応③ＧＸ・ＤＸ分野における連携④子ども関連政策に関する連携―の４点が議題に。
　①では、道総合計画や市まちづくり戦略ビジョンの方向性を共有し、ことし１年をさらなる発展につなげていく重要な年とする認識を共有した。
　②では、能登半島地震の被災地への支援を引き続き協力していくことを確認。今回の地震は厳冬期に発生し、交通網が断絶されたことから、道内でも同様の発生のリスクに備え、日頃から道と市が一層の連携を図りながら、防災・減災に向けた体制を構築することを申し合わせた。
　③では、ＤＸ分野における人材の確保のため、受け皿となる産業集積の実現や、道外・海外の人材を呼び込むためのプロモーションを積極的に進めていくとした。