前年度実績１.５倍２７０件／経験企業数は４９社増１９４社／開発局 ＢＩＭ/ＣＩＭ工事等 － ２３年１２月末

　開発局は、２０２３年度１２月末時点におけるＢＩＭ／ＣＩＭ業務・工事の実施状況をまとめた。実施件数は２７０件で、２２年度最終実績と比較して約１.５倍増加。内訳は、工事が１４４件、設計が１１２件、測量が１４件となっている。時間外労働の罰則付き上限規制適用が迫り、生産性向上が求められる中、経験企業数も４９社増の１９４社に上っており、取組が着実に普及している状況がうかがえる結果となった。

　国土交通省は、建設生産プロセス全体への３次元データ等の利活用を通じた品質確保と受発注者双方の生産性向上に資するため、ＢＩＭ／ＣＩＭの取組を推進。２３年度からはＢＩＭ／ＣＩＭを原則適用することとし、実施方針等に基づく取組を展開している。
　開発局においても、建設生産性や安全性向上などの観点から積極的に取組を推進しており、件数は年々増加。１２年度から１７年度までは一桁台で推移していたが、１８年度から２０年度までは１４～１９件で推移している。
　２１年度は８８件、２２年度は１７７件と飛躍的に増加。２３年度１２月末時点では、工事、設計、測量合わせて２７０件となり、前年度実績と比較して約１.５倍となっている。内訳は、工事が１４４件、設計が１１２件、測量が１４件となっている。
　１２月末時点で新たにＢＩＭ／ＣＩＭを経験した企業数は、工事３７社、設計９社、測量３社の４９社。１２年度以降の累計では、工事１２８社、設計３８社、測量２８社の１９４社となり、取組は着実に広がりを見せている。
　開発局では、過日創設した「ＩＣＴ・ＢＩＭ／ＣＩＭアドバイザー制度」などを活用し、引き続きＢＩＭ／ＣＩＭ活用業務・工事を推進する方針。取組の先駆者をアドバイザーとして登録し、技術取得や能力向上などに関する実践的なアドバイスが受けられる体制を構築し、建設生産性や安全性の一層の向上につなげていく。