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「5年間で1億円」継続/定着促進へ9事業に拡張/北保証 次期担い手確保助成事業
2024/03/01付 DOTSU-NET NEWS
北海道建設業信用保証(株)(和泉晶裕社長)は、2024年度から5年間を計画期間とする次期道内建設業担い手確保助成事業について、助成総額を今期と同様の1億円とする方針を決定した。助成対象は、今期事業で助成額が首位となった高校生等対象の資格取得支援をはじめ、業界定着促進のための合同研修や生産性向上・DX化に関する研修会等を加えた計9事業に拡張。各建設業団体が企画する新規事業についても積極的に参画するとしており、北海道建設業協会と引き続き連携しながら各団体の要望に応えていく考え。2月28日に同社で行った道建設記者会に対するレクチャーで明らかにした。
19年度から5年間で助成総額1億円とした今期事業は、コロナ禍の影響で各団体等が実施する事業が中止などを余儀なくされ、8割程度の実績額となった(23年度は見込み額)。
コロナ禍の中でも、高校生等対象の資格取得支援は「担い手に直接助成を届ける」との方針のもと、21年度からはテキスト代の全額を対象とするなど助成を拡大したことも功を奏し、実績額が首位となる2739万円に上った。
同社は23年度で最終年度を迎えた道内建設業担い手確保助成事業について、次期事業の制度設計に各団体等のニーズを反映させようと昨年9月、事業の効果や今後取り組みたい事業、建設業への入職状況などを問う、意見記述を主体としたアンケート調査を実施。
さらに調査結果を踏まえ、昨年末から年明けにかけて各地域の建青会と意見交換会を開催してきた。
アンケート調査は道建協や地方建協など建設業団体13団体、建青会11団体、高校16校、同社の景況調査に協力している地方建協理事企業54社を対象に実施。回答率は概ね8割に達した。
事業の効果に関する設問では、11の建設業団体、利用実績がある全ての建青会や高校から「大変有効」との回答を得た。建設業団体は「生徒や教員、保護者らに建設業の役割や魅力を伝え、入職・定着につなげたい」、建青会は「若い世代との具体的なコミュニケーションを通じて、建設業のやりがいや魅力、技術革新性などより深いメッセージを伝えたい」とする声が目立った。
高校は、地元建設業への就職動向に対する認識において、進学や他地域での就職を望む傾向がある都市部と、公務員志向や他業種への就職を望む傾向がある地方部で差異が生じており、同社では事業推進に当たって地域状況に合わせた配慮が必要と分析している。
このほか主力の資格取得支援では今後、普通科高校への情報提供や学校側に生じる事務手続きの簡素化に向けた工夫が必要とした。22年度からスタートしたコンストラクション甲子園については、建設業のイメージアップや普通科高校との接点につながるなど、今後大きく発展する可能性を秘めた企画であることから当面、助成総額1億円の枠外として支援するとした。
同社では、アンケート調査結果を報告書として取りまとめ、近くホームページで公表する予定。
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