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農業用水路 約40㎞地中化計画/25年度にも着工 垣根越え連携/北村遊水地事業の機能補償工事 - 札幌開建
2024/04/30付 DOTSU-NET NEWS
札幌開建は、北村遊水地事業に係る機能補償として、遊水地内における農業用水路約40キロメートルのパイプライン化を計画している。大規模なパイプライン化となることから、全体を6区画程度に分割して詳細設計および施工を進める方針。現段階では2025年度に着工する予定で、事業費に128億円を試算している。事業推進に当たっては、岩見沢河川事務所が地域や関係機関との調整を行い、設計・施工は岩見沢農業事務所が担う。開発局の強みを生かした事務所間の連携で、30年度までの完成を目指す。北村遊水地事業は、湛水面積950ヘクタール、総貯水量4200万立方メートルを有する道内最大規模の遊水地整備で、洪水時の流量調節を図ることが目的。12年度に事業着手し、本川囲ぎょう堤等の整備を鋭意進めている。
遊水地内の農地では、水稲を中心とした営農を行っており、用水路全延長43.5キロメートルを利用している。遊水地完成後も平常時は農地として活用するが、洪水時に越流した流水で開水路が浮上するなどの影響があるものと判明。浮上による用水路の損傷等で営農活動に支障を来すことから、開建では対策を検討していた。
地元との協議を重ねた結果、用水路のパイプライン化と揚水機場1基の新設を対策方法に選定。治水能力を向上させつつ、第9期北海道総合開発計画で掲げる生産空間の維持を図ることとした。
用水路全延長のうち、開水路は延長42キロメートルで、一部パイプラインが既設となっている。新設延長に関しては、40キロメートル程度となる見込みだ。管種・継手は検討中で、口径は最大1500ミリメートルで、末端は150ミリメートルとなる見通し。揚水機場は雁里沼側の周囲堤の外側に設置する。
治水事業に係る補償工事において、40キロメートルに及ぶ大規模なパイプライン化は過去に例を見ないことで、河川部門と農業部門が一丸となって整備を進める。地元や関係機関との調整を岩見沢河川事務所、設計・施工を岩見沢農業事務所が担当する。
整備に当たっては、既設の開水路を撤去し、同じ位置にパイプラインを埋設する。全体を6区画程度に分けて詳細設計、施工を行う。
24年度は雁里沼側の周囲堤付近の詳細設計を行う。25年度に同区間から着工する見通し。区画ごとに分かれることから25年度以降も詳細設計が続く。30年度の完成予定に向け、部門の垣根を越えた連携体制で整備の推進を図る考えだ。
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