トップページ > DOTSU-NET NEWS一覧 > DOTSU-NET NEWS詳細

技術者 確保・育成急務に/ICT技術で省力化等に注力/除雪関連業務の体制強化へ

2024/05/29付 DOTSU-NET NEWS
 気候変動の影響などによって降雪量が増加する中、国内最大の積雪寒冷地として知られる本道では、関連業務を円滑に進めるための体制強化が求められている。主要発注機関は、オペレーターの高齢化や後継者不足といった課題の解消を目的に、ICT技術を活用した除雪現場の省力化などに注力。業務を担う企業および技術者の社会的地位の向上も焦点の一つで、今後の動向が注目される。

 本道では2013年3月、急速に発達した低気圧に伴う暴風雪が発生。道東やオホーツク地方を襲い、車両が立ち往生して9人の尊い命が失われた。
 首都圏・札幌においても、近年は降雪量が増加。22年2月には石狩管内が異例の大雪に見舞われ、公共交通の大動脈として地域を支えるJRが3日間にわたって全面運休する事態に。幹線道路の除雪作業が追いつかずに大渋滞を招くなど、市民の暮らしに大きなダメージを与えた。
 除雪業務を取り巻く体制の強化が求められる一方、現場に従事するオペレーターの高齢化や技術者不足などは年を追うごとに深刻化。国や道をはじめとする主要発注機関は、対応策の一つとしてICT技術を活用した省力化と生産性向上に取り組んでおり、開発局は20年度以降、i―Snowの実証実験を継続している。

 積雪寒冷地の厳しい環境に立ち向かい、地域住民の安全を確保するには、業務を担う技術者の確保・育成が不可欠。有識者は「除雪業務の重要性は、言うまでもなく社会資本整備と同等」とし、関連する企業および技術者の社会的地位を確立することの意義を説く。
 道建設部は15年度から、建管ごとに維持・除雪功労者表彰式を開催。企業と技術者の2部門を設け、長年にわたる業務遂行の栄誉をたたえている。
 過去に受賞した企業は「24時間体制の激務で受注を避ける企業も多いが、評価されることは非常に励みになる」と歓迎する。
 業務の重要性が高まる中、業界関係者からは、受賞の実績を総合評価落札方式や入札参加資格審査などでも評価すべきとの声も聞かれる。
 地域の安全・安心を確保する建設業の使命を全うし、業務の持続的な発展を実現しなければならない状況下で、今後の展開を注視する必要がある。

その他のDOTSU-NET NEWS 一覧

管内シェア 86.4%/本紙集計 札幌、釧路で拡大/23年度建管発注工事受注動向

2024-05-28付 DOTSU-NET NEWS

 全道10建管の2023年度発注工事に関し、地域別受注動向が本紙集計でまとまった。金額ベースでみると、管内業者の受注割合は22年度を2.1ポイント下回る86.4%。札幌、釧路の2建管で管内受注が拡大した。管外業者の受注割合は2.1ポイント上...

平均 土木設計89.5点/技術資料 89.6点、測量 85.6点/23年度資格区分別委託施行成績 - 道農政部

2024-05-28付 DOTSU-NET NEWS

 道農政部は、資格区分別の2023年度委託業務施行成績評定結果をまとめた。平均点は、土木設計が前年度を0.2点上回る89.5点。技術資料は0.3点上昇し89.6点、測量は0.5点上昇し85.6点、地質調査は0.2点上昇し89.7点と、全区分...

単体シェア 0.9P縮小/室蘭、釧路など5開建で拡大/23年度開建単体、JV受注動向

2024-05-27付 DOTSU-NET NEWS

 全道10開建が2023年度に発注した工事の単体とJVの受注動向が、本紙集計でまとまった。金額ベースでみると、単体の受注割合が縮小。直近10ヵ年で最高を記録した前年度から0.9ポイント縮小し、90.9%となった。開建別では、室蘭、釧路、帯広...

4週8休以上1815件/9建管で100%達成/建管工事23年度週休2日実施状況

2024-05-27付 DOTSU-NET NEWS

 道建設部は、建管発注工事における週休2日モデル工事の2023年度実施状況をまとめた。23年度内に完成した工事が対象で、施工者が取組意思を表明した1816件のうち、4週8休以上を達成したのは1815件。モデル工事に対する達成率は、前年度から...

首位は宮坂建設 108億円/設計変更含む 受注増342社/開発局23年度工事受注最終実績 本紙集計

2024-05-24付 DOTSU-NET NEWS

 全道10開建の設計変更を含む2023年度工事業者別受注実績が、本紙集計でまとまった。首位は、札幌、函館、旭川、室蘭、釧路、帯広の6開建から計26件、107億5332万円を受注した宮坂建設工業(株)(帯広)。2位以下は、23件、78億906...

達成率は84.6%に/工事区分別 土木81%、舗装95%/開発局 23年度土曜閉所取組状況

2024-05-24付 DOTSU-NET NEWS

 開発局は、2023年度稼働工事における年間を通じた土曜閉所の取組状況をまとめた。交替制を除く1279件を対象に集計したもの。各工事における対象期間内土曜日の延べ日数4万3034日に対し、閉所日数は3万6431日。達成率は84.6%を記録し...

WLB加点措置 拡大見据え対応を/書類簡素化のポイント周知徹底/開発局と地方建協の意見交換会

2024-05-23付 DOTSU-NET NEWS

 開発局は、来週から各地方建協と2024年度公共工事の諸課題に関する意見交換会を開催する。主な内容をみると、総合評価落札方式におけるワーク・ライフ・バランス(WLB)推進企業への加点措置については、女性活躍推進法に基づく認定企業等が増加傾向...

5開建と本局で100%/室蘭、帯広、網走など/インフラゼロカーボン23年度取組状況 - 開発局

2024-05-23付 DOTSU-NET NEWS

 開発局における北海道インフラゼロカーボン試行工事に関し、開建別の2023年度取組状況がまとまった。全道の実施率は97%で、室蘭、帯広、網走、留萌、稚内の5開建と本局で100%を記録。以下、小樽が97%、旭川が96%、札幌が95%、釧路が9...