国費７割増 ２８００億円前後／本紙調査 社会資本総合整備１千億／道 ２５年度道開発事業費補助要望

　道は、２０２５年度道開発事業費補助要望の計数を固めたもようだ。本紙調査によると、国費ベースの要望額は、前年度当初と比べ約７割増の２８００億円前後に上る見通し。区分別にみると、社会資本総合整備には、約８割増の１０００億円程度の計上が見込まれる。農業農村整備は、食料供給基盤を強化する観点から、倍増の５４０億円程度を積み上げる公算が大きい。
　本道では大型自然災害の頻発化により、道民の生命と財産を守るための事業が本格化。高度経済成長期に造られた施設は一斉に更新期を迎えていることから、早急な更新が求められており、社会資本整備を取り巻く環境は極めて厳しい状況だ。
　こうした課題と向き合うため、生産空間を守るための国土強靭化や、安全・安心な道路交通ネットワークの形成などを要望の柱に設定。計数の整理に当たっては、限られた財源の中でも社会資本のストック効果を最大限に高めることに主眼を置き、優先度の高い施策・事業の実施を要望するもようだ。
　ほかにも、本道の１次産業を支える生産基盤の強化や観光資源を生かすためのインフラ整備、ゼロカーボン北海道の実現に向けた取組などを盛り込んだものとみられ、要望額は国費ベースで２８００億円前後に上ることが予想される。
　区分別では、社会資本総合整備が約８割増の１０００億円程度、農業農村整備を含む農林水産基盤整備が倍増の８６０億円程度となる見通し。道路整備は約３割増の３６０億円程度、治山治水は倍増の２９０億円程度、港湾空港等は約２割増の２０億円程度、住宅都市環境整備は約２割増の７０億円程度、公園水道廃棄物処理等は倍増以上の１６０億円程度に上る見込みだ。