２５年度 基本計画策定へ／２４年度は区域指定手続き／札幌手稲山地区の地すべり対策 － 道建設部

　道建設部は、札幌市内の手稲山地区における地すべり対策に関し、２０２５年度に地すべり防止工事基本計画を策定し、事業に着手に着手する方針を明らかにした。大規模な地すべりが発生した場合、手稲市街地および札樽道などに影響を及ぼす可能性が高いことから、本年度は対策の実行に必要な地すべり防止区域の指定に向けた手続きを進めていく。３日の道議会建設委員会で報告した。
　手稲山地区は、市西部の手稲山山腹に位置しており、６万～７万年前に発生した山体崩壊を起源とする岩屑なだれ堆積物が広域にわたり分布。山麓には手稲市街地および札樽道、国道５号、JR函館本線などが存在し、地すべりによって影響を及ぼす可能性が生じることから、地元住民らが早急な対策を求めている。
　道建設部は１７年度、土砂災害防止法に基づく基礎調査を実施。１９年度には土砂災害警戒区域に指定し、市が避難場所の設定や警戒避難体制の整備を急ピッチで進めてきた。
　ことし９月からは、地すべり防止区域の指定に向けて、対象範囲などを検討。国および市との調整を図りながら業務を執行しており、間もなく指定への手続きを開始する。
　年度内に地すべり防止区域を指定する方針。２５年度には地すべり防止工事基本計画を策定し、事業着手に結び付けていくこととしている。