２５年度にも活用へ／書類作成 分業体制構築を検討／工事書類簡素化でガイドライン － 札幌市

　札幌市は本年度、工事書類の簡素化に向けたガイドラインを作成し、２０２５年度にも活用していくもようだ。提出する書類を縮減することで、受発注者の負担軽減を図るもの。書類作成に当たっては、新たに分業体制の構築に関しても検討していく方針で、業界の働き方改革に資する取組の動向を注視する必要がある。
　建設業界では、本年度からスタートした時間外労働の罰則付き上限規制に対応するため、働き方改革の推進と生産性の向上に資する取組の展開が加速化。業界の持続的な発展に向けては就業環境の改善が急務な状況で、主要発注機関および各企業は関連の施策に力を注いでいる。
　国や道は、工事現場における業務の省力化を目的として、２４年３月に工事書類簡素化に係るガイドラインを策定。施行成績での加点を意識した余分な成果書類の作成や、過度な工夫を求めないなどの基準を示し、実行を求めている。
　こうした状況を踏まえ、市は本年度、工事書類の簡素化に向けたガイドラインを作成する方針。提出する書類を縮減し、受発注者の負担軽減を図る観点から、必要書類を明確化するための検討を進めている。
　今後は各部局で協議を進め、ガイドラインの詳細を固めていく方針。運用時期は、２５年度を想定している。書類作成に当たっては、分業体制の構築に向けても検討していく考え。働き方改革をより一層推進するため、取組の拡充を図る。