月単位の週休２日 市町村にも拡大／札幌、旭川、室蘭、苫小牧等／担い手確保、働きやすい職場へ

　建設現場における月単位の週休２日に関し、市町村工事にも取組の輪が広がっている。将来の担い手確保やより働きやすい職場環境づくりを進める観点から、判明分では札幌市、旭川市、室蘭市、苫小牧市などが導入。開発局や道の取組内容を参考にし、実施要領の変更作業や導入に向けた検討を進めている市町村も複数あり、今後の動向が注目される。

　開発局では、建設現場での働き方改革の実現に向け、２０１６年度から週休２日工事を実施。建設業における時間外労働の上限規制適用などを見据え、取組件数を順次拡大してきた。
　これまでは工期全体で週休２日を目指す内容だったが、今後は休日の「質の向上」の拡大を図ることが重要と認識。働き方改革の強力な推進を図るべく、２４年度から月単位の週休２日の実現に取り組んでいる。
　国の方針を踏まえ、道建設部でも１０月１日以降の入札案件から月単位の週休２日を導入。実施に当たっては、受注者希望型を適用している。札幌市は、財政局、水道局、交通局所管工事で１１月単価を使用する工事から適用している。
　取組の輪は市町村にも拡大。判明分では札幌市、旭川市、室蘭市、苫小牧市などが導入している。このほか、防衛省、日本下水道事業団、苫小牧港管理組合などでも取組を推進している。
　こうした中、開発局と東北地方整備局が１４日に開催した北海道・東北ブロック土木部長等会議の合意事項の中でも「全ての発注機関が月単位の週休２日工事（発注者指定方式）で発注」を共通目標として記載。今後、発注者協議会などを通じて、市町村等への呼びかけを強化していく方針としており、導入の動きは加速していく見通しだ。