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利点 最多は作業効率向上/機器コスト、技術者不足が課題/道建設部 ICT活用工事調査

2024/12/03付 DOTSU-NET NEWS
 道建設部は、2023年度に完成したICT活用モデル工事のアンケート調査結果をまとめた。実施のメリットは「作業効率の向上」が前年度に引き続き最多。従来施工とICT施工を比較した定量的評価をみると、内業・外業を合わせた全体平均値で36%削減と、施工効率化と労力軽減に寄与していることが判明した。「ICT活用工事の今後の積極的な取組」では、モデル工事実施者の100%が「考えている」と回答。モデル工事未実施者の「考えている」「今後検討する」の回答は88%に上った。未実施者の回答の傾向から、取組意欲はあるものの、機器調達にかかるコスト面とICTに関する技術者不足が課題として示された。

 アンケート調査の対象は、23年度内が工期末のICT施工技術を活用するモデル工事。過年度発注のゼロ国債や翌債、ゼロ道債などを含め、34件から回答を得た。うち過去にICT施工を実施したのは18件、未実施は16件となっている。
 使用したICT建設機械は、MGバックホーが14件で、MCバックホーが7件、MCブルドーザが1件と続いた。調達方法は、リースが11件、自社所有が3件、その他(協力会社保有など)が4件だった。
 ICT施工の定量的評価を追うと、内業の事前準備段階以外の工程において、作業員や日数の縮減につながっているとの結果に。内業、外業を合わせた全体平均値は36%削減と、従来施工に比べて施工効率化と労力軽減が図られている。
 モデル工事のメリットは「作業効率の向上」が最多の18件で、以下「施工精度の向上」が5件、「安全性の向上」が3件、「出来形管理の向上」が2件。普及に必要なことは「機器類の調達に係る費用助成制度の導入・拡大」が最多の14件で、「人材育成に係る費用助成制度の導入・拡大」が10件、「技術者の確保・育成を目的とした研修・講習会などの実施」が8件などと続いた。
 ICT活用工事の今後の積極的な取組に関しては、モデル工事実施者の100%が「考えている」と回答。モデル工事未実施者の回答は「考えている」「今後検討する」が共に44%だった。
 受注者からは「土工関係は従来施工より格段にICT施工が良い」「冬期施工の場合、受注後の新たな3次元データの調査精度の確保が難しく、補正作業や日程のロスを考慮するとゼロベースでのICT活用には積極的になれない」などの意見が寄せられた。

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