週単位の週休２日新設／現場環境改善は費用充実など／２５年度土木工事等積算基準改定 － 国交省

　国土交通省は２月２８日、２０２５年度から適用する土木工事・業務の積算基準等の改定内容を発表した。働き方改革関係では、新たに週単位の週休２日・完全週休２日（土日）の補正係数を新設。現場環境の改善費用の充実に向けては、現場環境改善費から避暑（熱中症対策）・避寒対策費を切り離し、熱中症対策・防寒対策にかかる費用に関しては、現場環境改善費の５０％を上限に設計変更を行う。

　主な改定内容をみると、働き方改革関係では、「地球沸騰」が指摘される中、建設現場の作業環境を改善するため、現場環境改善費(率計上)から避暑（熱中症対策）・避寒対策費を切り離す。熱中症対策・防寒対策にかかる費用については、現場環境改善費の５０％を上限に設計変更を実施する。
　他産業と遜色ない建設業の働き方改革の実現に向けては、週単位の週休２日・完全週休２日（土日）の補正係数を新設。現場閉所は労務費と共通仮設費が各１.０２、現場管理費が１.０３、交替制は労務費が１.０２、現場管理費が１.０３としている。
　時間外労働の上限規制対応では、移動時間を考慮した歩掛改正を実施。２２年度の全面見直しに加え、２４年度は仮設工事においても現場移動等によって作業時間が短くなり、日当たり施工量が減少している傾向が見られたことから、２５年度の歩掛改定に反映した。さらに、建設機械を日々回送して使用する工種において、実作業時間が短くなり、日当たり施工量が減少している傾向が見られたことから、同様に反映している。
　土木工事標準歩掛については、排水材設置工（水平排水層）、中層混合処理工（ＩＣＴ）、切削オーバーレイ工（ＩＣＴ）の３工種を新規制定。使用機械、労務等の変動による改定は、スラリー攪拌工、全回転オールケーシング工など６工種となっている。
　このほか、測量業務の諸経費率を改定。改正品確法に定められた災害協定における負傷等に対する民間労災に係る法定外保険、第三者損害賠償保険等で必要な保険契約は、２５年度をめどに積算方法を検討する。