加速化対策の創設検討／国営事業と一体的に実施／特措法に基づく防重ため池整備 － 農水省

　農林水産省は、防災重点農業用ため池緊急整備加速化対策の創設に向けた検討を進めている。国営事業実施中・実施予定の地区内に位置する防災重点農業用ため池に関し、当該国営事業と一体的に防災工事を実施するもの。国営事業の効果発現に万全を期すとともに、都道府県主体の防災工事の推進を補完・促進していく。事業実施期間は２０２６年度から３０年度までを予定している。
　２６年度予算概算要求に盛り込んだもの。
　「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」を巡っては、施行から５年が経過し一定数の対策は進んでいるものの、依然として工事未着手の施設も多数存在。特措法期間内における防災工事の加速化を図る必要性が指摘されている。
　こうした状況を踏まえ農水省は、防災重点農業用ため池緊急整備加速化対策の創設を検討。国営事業実施中・実施予定の地区内に位置する防災重点農業用ため池が対象で「貯水容量が５０００立方メートル以上」「防災工事を緊急的に実施する必要がある」「国営造成施設等とともに水土里ビジョンに位置付けられる」「当該ため池が当該国営事業と一体的に防災工事を行う必要がある」ことを実施要件とする。
　事業実施期間は２６年度から３０年度までを予定。国費率は受益面積３００ヘクタール以上が３分の２、受益面積３００ヘクタール未満が５５％と想定している。