水平展開し普及促進／登録の流れ、ポイントなど解説／ＣＣＵＳ活用独自マニュアル － 開発局

　開発局は、独自の建設キャリアアップシステム（ＣＣＵＳ)活用マニュアルを取りまとめた。一部では登録作業そのものに苦慮し、適切なデータ蓄積や活用が図られていない実態を考慮したもの。事業者登録、技能者登録の詳細な流れや、元請、下請それぞれが必要な作業、手続きのポイントなどを実際の操作画面を添付しながら紹介している。既に数件の工事で活用し、一定の成果を確認。過日、各開建および関係機関に送付しており、今後の活用に役立てていく方針としている。

　ＣＣＵＳは、技能者の資格、社会保険加入状況、現場の就業履歴等を業界横断的に登録・蓄積するもの。技能者の能力と経験に応じた賃金支払いや処遇改善、現場の生産性向上に資することが期待されている。
　国土交通省は、ＣＣＵＳの活用促進に向け、２０２０年度からモデル工事を発注。具体的には、工事規模や地域の建設業の状況等を勘案した上で、ＣＣＵＳ義務化モデル工事、ＣＣＵＳ活用推奨モデル工事の試行に取り組んでいる。
　直轄のほか都道府県などにも取組の輪が広がる一方、従前から「ＣＣＵＳ登録に難儀しており、適切なデータ蓄積や活用ができていない」との声も。開発局では、こうした課題の解決を図り、一層の普及につなげるべく独自の活用マニュアルをまとめた。
　中では、実際の操作画面を交えて、事業者登録、技能者登録の詳細な流れを説明。うち技能者登録では「所属事業者は水色の明細登録から入り、所属事業者のＩＤを表示させる。ここで事業者ＩＤと会社名が表示されないと事業者と技能者のひも付けにならない」などと具体的なポイントを示している。
　さらに、元請が行う工事現場登録、施工体制登録、下請の手続きなどを紹介。その上で、情報が正しく入力され、カードリーダーで就業履歴が蓄積された場合の画面なども添付している。
　今回、開発局では、より効果的な資料とするため、企業の実務担当者などとも調整しマニュアルを作成。各開建や道建設部などに参考送付しており、今後、さらなる活用につながることが期待されている。